楽楽浪曲塾~浪曲の世界へようこそ~の事業報告

開催日
2018年5月4日(金曜祝日)
開催場所
三重県文化会館 小ホール
開催時間
13時30分から15時30分まで
講師
前田憲司さん(芸能史研究家)
出演
浪曲師:春野恵子さん、真山隼人さん
曲師:一風亭初月さん、沢村さくらさん
参加人数
240人
参加費
500円
第一部

日本の伝統芸能を楽しく学ぶ「楽楽(らくらく)シリーズ」。今回は旅ゆけば~♪などのフレーズでおなじみの「浪曲」について、解説と実演で学びました。
第1部では、芸能史研究家の前田憲司さんに、「楽楽浪曲塾~なにが何してなんとやら~」と題して、講演していただきました。冒頭、昭和初期に活躍した4人の名人(廣澤虎造・玉川勝太郎・壽々木米若・浪花亭綾太郎)の貴重な音声が流されました。そして浪曲(浪花節)とは、曲師の弾く三味線を伴奏として「節」をつけてうたう部分と、「啖呵」とよばれる語りや対話の部分を、ひとりで口演する唄入りの物語の芸であると説明されました。その後、浪曲の歴史とスタイル、浪曲師の系譜、作品の特徴について話されました。後半は三重県と浪曲アレコレと題して三重県出身の浪曲師や、三重県を舞台にした浪曲作品を紹介されました。有名な『血煙荒神山』では、鈴鹿に残る追悼碑などがスクリーンに映し出されました。講演は、前田さんが解説を行い、春野恵子さんが合いの手を入れる形で進められました。

真山隼人さん

2部では、浪曲の楽しみ方を春野恵子さんが解説され、客席の皆さんも一緒に声を出す場面もありました。

その後の実演では、鈴鹿市出身の若手浪曲師、真山隼人さんが『円山応挙の幽霊図』(曲師:沢村さくらさん)、その後春野恵子さんが『両国夫婦花火』(曲師:一風亭初月さん)を口演されました。お二人の熱い語りに、客席からは掛け声がかかったり、涙を流したりと初めて浪曲を聴いた方や、久しぶりに聴いたという参加者の方が多い中、皆さんすっかり浪曲の魅力に引き込まれていました。

春野恵子さん

 

参加者の声

  • 初めての浪曲でした。曲ばかりでなく語りもあるので内容が良くわかった。お二人とも熱演でした。迫力もありました。良かった!!
  • 一部の前田先生のお話の後、浪曲に入りやすくなりました。初めて生の浪曲を聞けてよかった。浪曲はきいているだけで心地よくなりますね。(本を読んでもらうような心地よさです)三味線の効果も大ですね。語りに引き付けられます。聴き入って拍手を忘れてしまいました。
  • 単なる座学ではなく声あわせ、受講者も声が出せ楽しめた。声色に魅了された。浪曲の意味・歴史・内容がよくわかった。