学校向け文化体験プログラム 科学で遊ぼう!
サイエンス講座「液体チッ素で遊ぼう」
御浜町立御浜小学校4年生の皆さんにサイエンスの授業を届けてきました。
普段の授業ではなかなか体験できない液体チッ素を使った実験をしました。
最初は、空気についてのお話です。「僕たちは空気の中にいるけど、海の中と違って、空気は見えないよね。空気をつかまえられるかな?」お手伝いの手がたくさん挙がります。目に見えない空気を黒い袋にいっぱい集めて、次は力持ちの子に交代して袋をギュッ、さらに力を入れると袋が破れました。
空気に体積があることがわかり、次は「空気に重さはあるのかな?」
子どもたちからは「重さは無い」の意見が圧倒的多数。実験で確認です。
-
6班に分かれて体験します -
空気の袋はつぶせるかな・・・
-
「1,2,3…」掛け声で空気を入れる
みんなで協力して空気の重さを量ります。
自転車の空気入れを使って缶に空気を入れて・・・「あれ?少し缶があたたかくなってる」、ぎゅうぎゅうに詰められた空気の温度変化に驚いている様子です。
「空気をつめた缶の重さは200ℊ、では空気の重さは?」「200g!」「あー違う!缶の重さが入ってるから、2g!」大きな声でたくさん発言してくれます。
次に、その空気2gの体積を水上置換で量ってみると2L。ということは、1Lあたりは1g。謎解きのように勧められる授業に子どもたちも熱心に観察しています。
空気には窒素・酸素・二酸化炭素が含まれていること、一番多く含まれている気体は窒素であることを学びました。また、それぞれの気体の中でローソクを燃やして違いを観察したり、空気には酸素がどれぐらいあるのかをカイロを使って実験したりしました。
いよいよ、液体チッ素の実験です。
講師が液体チッ素を各机に撒くと、キラキラした粒を追いかけて触っている子や、少し恐々した様子で手を引っ込めてしまう子もいます。
液体チッ素の中に生花をつけると花は凍り、握るとバラバラに砕けました。
他にも野菜、果物、風船など、いろんなものを液体チッ素に触れさせ状態の変化を観察したり、担任の先生に手伝ってもらって、液体チッ素をいれて蓋をしたフィルムケースがどうなるかを試したりと、次々と楽しい実験を体験し、物質の状態変化について学びました。
-
液体チッ素に興味津々 -
凍ったモノを金槌でたたいてみる
-
風船実験、どんな変化があるかな?
最後に、二酸化炭素を液体チッ素で冷やしてドライアイスを作り、ドライアイスは溶ける途中で液体にならず蒸発する(気体になる)特性があることも観察しました。
実験を通して、物質は温度変化によりそれぞれ状態が変化することや、空気中に含まれる酸素・二酸化炭素・窒素のそれぞれの特徴も知ることができました。
高学年の学習内容でしたが、講師のわかりやすい話しぶりと驚きいっぱいの実験の連続に、子どもたちも熱心にお話をきき観察し、表情豊かに学ぶ様子が印象的でした。
-
ドライアイス -
液体チッ素の「爆発」実験
-
「爆発」実験の観察
☆プログラム
- 空気の体積を量る
- 空気の成分について
- 液体チッ素の実験
- 物質の状態変化について
- わたしは、空気に重さがあるなんてーとびっくりしました。空気入れ10回分で1g、すごいなと、思わず笑ってしまいました。ふうせんの実験が一番楽しかったです。また、来てください。
- 液体チッ素をたくさん体験できて勉強になりました。不思議だったのは、風船がしぼんで、つくえの上におくと、ふくらんだ実験です。理科がすきになりました。
- 液体チッ素をばらまくとき水みたいに広がるのかなと思ったら、いっぱいつぶつぶがあったからすごいと思いました。しかも、ぬれなかったからすごいと思いました。
- ぼくの心に残ったのは、液体チッ素の中に花やトマトやみかんやバナナやこんにゃくや豆ふを入れてこおる実験と液体チッ素をカップの中にいれると1,000倍にふえて、ふたが飛ぶという実験です。楽しかったのでまた来てください。
- 液体チッ素はどうやって作るのかなとか、いろんなぎもんがいっぱい知りたくなりました。なので、またちがう実験も調べてみたいと思いました。とても楽しかったので、また実験をしたいです。
- たくさん驚き、知的好奇心を刺激されたようでした。(先生)
- 表情の変化が少ない児童も楽しく行えていました。反応はすごくよかったです。(先生)