みえアカデミックセミナー2017 移動講座(尾鷲市会場)
三重大学公開セミナー「感染症知らずの毎日を過ごすには?」
の事業報告

開催日
2018年1月14日(日曜日)
開催場所
尾鷲市立中央公民館3階 講堂
開催時間
13時00分から15時00分まで
講師
三重大学医学部附属病院 感染制御部 部長(病院教授) 田辺 正樹 さん 
三重大学医学部附属病院 感染制御部 副看護師長 新居 晶恵 さん
参加人数
51名
参加費
無料

毎年度夏に県内の高等教育機関と連携し、三重県総合文化センターで開催している公開セミナー「みえアカデミックセミナー」。秋からは、更に各市町が加わり「みえアカデミックセミナー移動講座」として出張講座を開催しています。今年度は、紀北町、松阪市、鳥羽市、桑名市、尾鷲市の5市町で開催しました。

必要がない時に飲んではいけないけれど、途中で服用をやめてしまうと、細菌が増えてしまう危険があるため、抗生物質等の病院でもらった薬はきちんと最後まで服用することが大事だと注意点を語られました。

感染症はだれもがかかる身近な病気で、人から人へと拡がっていく特性があります。また、薬を使うことでウィルスに薬の耐性ができる場合もあります。本講座では、感染症をおこす微生物、治療や対策など感染症の基本について、手洗いの練習を交えながら、正しい知識について学びました。

まず、講師の田辺先生から、「菌」には乳酸菌等人の訳に立つ「良い菌」と食中毒菌等の人に悪影響を及ぼす「悪い菌」が存在することが説明されました。また、「細菌感染」については抗菌薬(抗生物質)という治療薬がある一方で、「ウィルス」の多くは治療薬がなくワクチンや症状を和らげるための薬が使われるなど、ウィルスと細菌の違いについても詳しく説明していただきました。他にも、病気(発熱)の原因や細菌やウィルスが体に入るとどのような症状が出てしまうのか、感染症にどのような種類があるのかについても紹介され、その時には病院や診療所ではどのように対応するのか、抗生物質をもらった時の注意点などを語られました。続いて、インフルエンザの種類や流行時期などの特徴やノロウィルスの感染経路や特徴について説明されると、丁度流行の時期に当たることもあり、受講生の皆さんも真剣に耳を傾けられていました。

感染しないために・感染してしまった時に重要なのは自分を守り、広げないことだと語られました。

休憩を挟み、講師の新居先生より感染対策のお話として、感染の経路や種類感染の予防対策を紹介していただきました。ティッシュがない時には手ではなく腕で押さえながらするなど、咳やくしゃみをする際に注意しておいてほしい注意点や、マスクの構造を理解したうえで、正しいマスクの着用方法を説明されました。受講者の皆さんは、配布されたマスクを使いながら、実際に正しいマスクの付け方を体験されました。そして、手洗いでは、手のどこに菌がいるのかを説明され、手洗いソングを用いて正しい手洗いの知識を紹介されました。受講者の皆さんは実際に手洗いに挑戦され、特殊な機械を使って自分の手洗い後の状態を確認する体験をしました。
最後にもう一度手洗いソングで手洗いのポイントを会場全体で確認し、この日の講義は終了となりました。

  • 手洗いのコツを替え歌に合わせて覚えました。

  • 手洗い後の状態をチェックしました。

  • 質疑応答でも熱心に質問が出ていました。

参加者の声

  • 先生二人の話がとても解りやすく良かったです。
  • 手洗いについていつも食事を作っているので良い勉強になりました。
  • 感染症のお話し、ウィルスを最近よく理解出来たように思います。手洗いについても自分ではしっかり洗っていたかと思っていましたがチェッカーで見ると洗い忘れもあってこれからは、手指の洗いしっかりしていこうと思います。