ミエ・アート・ラボの事業報告

開催日
2017年12月3日(日曜日)
開催場所
三重県文化会館 多目的ホール
参加者数
のべ227名
受講料
無料
主催
(公財)三重県文化振興事業団
後援
三重県教育委員会、桑名市教育委員会、四日市市教育委員会、鈴鹿市教育委員会、
亀山市教育委員会、津市教育委員会、松阪市教育委員会

三重県総合文化センターが進める取り組み「アート教育」の普及を目的に、「子ども」や「アート」に関わる様々な立場のみなさんで「アート教育」の実践と展開について、ともに学びあい、つながりあう研修会を開催しました。

今年で5回目となるラボは、「ふり返ることの大切さ、効果を学ぶ」をテーマに、今やワークショップ型の学習にとどまらず、さまざまな学習場面で使用されている「ふり返り」という手法について、その効果や進め方を専門的に学びました。ふり返りの有無による学習成果の違いや質の高いふり返りなどについての基調講演をお聴きした後、ダンスのワークショップを体験。そして、体験したワークショップを、ワークショップの提供者側、受け手側(あるいは企画側)の両方視点で検証・考察しました。最後のパネルディスカッションでは、コーディネート的存在の必要性について、各パネリストの実践や三重県総合文化センターにおける取組の報告なども交え更に掘り下げました。教育をはじめとした様々な「学びの現場」におけるアートを活かした実践力の向上につながる一日となりました。

  • ワークショップ(ダンス)

  • ワークショップ後の省察

  • パネルディスカッション

写真:山羽 宏樹

★プログラム内容

1.基調講演「ワークショップ型の”学び”を活かすふり返りとは?」    苅宿 俊文さん(青山学院大学教授)

2.「ミエ・アート・ラボ」修了生によるワークショップ試演会       南波 圭さん(NPO法人演劇百貨店)

3.ワークショップ体験「『ダンス』を学ぶ(伝える)ためのツールとして意識したワークショップ」
                                   セレノグラフィカさん(ダンスカンパニ―) 

4.ふりかえり①「ファシリテーター(伝える側)の視点から」       セレノグラフィカさん(ダンスカンパニ―)

5.ふりかえり②「クライアント(受ける側、活用する側)の視点から」   苅宿 俊文さん(青山学院大学教授)

6.パネルディスカッション「ワークショップをふり返って見えてくるもの」
                 
             パネリスト:セレノグラフィカさん(ダンスカンパニ―)
               
                     秀 和代さん(Hide Dance Lab 主宰)
               
            コーディネーター:吉野 さつきさん(愛知大学准教授)
                                助言者:苅宿 俊文さん(青山学院大学教授)

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参加者の声

  • 基調講演のワークショップの講座の内容がとても教育として参考になり、現場でぶつかる自分の意識向上に活用できます。
  • 書き替え可能な自己評価、みんな違ってみんないいでは終わらない、学んで体験、知の遊びの空間、体験の中で学び、たくさんの学びと今後の授業で活かしたいです。
  • 「ダンス」のワークショップの後のふり返りがすぐにあったので、それぞれの活動のねらい、目的を聞き、より深い気づきが得られた。身体にとってのごちそう(栄養)をいただきました。ありがとうございました。
  • 研究されている方(苅宿先生)とアーティスト(セレノグラフィカさん)と劇場など、相互の専門家が協働することで可能性が何倍にもひろがることを実感しました。ひとりでできることをひとりで終わらせない、まさに組織もそうかと思いました。
  • 苅宿先生のご講演から、WSへの基本的な、かつ大切なことを学ぶことができました。学校の中ではどうしても「できる、できない」の枠にこだわり、生徒ひとりひとりの発想が気づきをなかなか活かすことができないことに悩んでいました。学校というなかで、どう一人一人の代替可能性を大切にし、かつ持続可能性をも保つかということが、今後の課題となると思いました。