みえミュージアムセミナー松浦武四郎記念館「ここがすごいぞ武四郎!」の事業報告

開催日
2017年10月9日(月曜祝日)
開催場所
三重県生涯学習センター3階 まなびぃ場情報コーナー「みるシル」
開催時間
13時30分から15時00分
講師
山本 命さん(松浦武四郎記念館 主任学芸員)
参加人数
131人
参加費
無料
講師

松阪市出身で、北海道の名付け親である「松浦武四郎」。
平成30年には、生誕200年、北海道命名150年という節目の年にあたることから、松阪市にある松浦武四郎記念館では記念事業を数多く発信されています。
今回のミュージアムセミナーでは、学芸員の山本命さんに「松浦武四郎」という人物について、多角的にお話ししていただきました。

17歳から本格的な旅を始め、沖縄以外の全国を歩き、蝦夷地には28歳から41歳の間に6回も行ったそうです。70歳の時には富士山に登頂、しかも1合目から登ったと説明されると、参加者の方からも驚きの声があがっていました。
武四郎は、なぜ北海道の探査を行ったかといえば、日本を守るため、北海道のことをみんなに知ってもらわなければいけないという志があったそうです。旅には必ず、手のひらサイズの帳面を持ち歩き、見たもの聞いたものは細かく記録しそれをまとめて本を作り、出版まで手がけたことで、幕末の志士たちにも影響を与えた。吉田松陰とも日本の将来について話し合ったという記録も残っているそうです。

全体

さらに、間宮林蔵や伊能忠敬が作成した蝦夷地の地図と、松浦武四郎の作成した地図を比べ、武四郎は内地の地形や地名まで詳細に記していると説明されました。様々な困難もあったがアイヌの人々の協力を得て6回の探査を行っており、武四郎は若い頃から旅に出ることで、様々な人に出会い違いを知っていったからこそ、アイヌの人々を理解することができたと思うと説明されました。

書、画、和歌、漢詩にも才能があり、どくろの描かれた傘や一日に百個のハンコを作るなどのユーモアもあるなど、マルチな才能をもつ郷土の偉人について、改めて学ぶ機会となりました。
今回のミュージアムセミナーでは参加者の方からのご要望により、手話通訳の方にもご登壇いただきました。

展示

生涯学習センター1階では、関連のパネル展示も行われました。

参加者の声

  • 講師が山本命さん、第一人者の講座であり聞きたかった。北海道を含めさすが広い範囲の紹介をしていただいた。北海道にはたびたび訪れているので、松浦武四郎の偉大さを改めて痛感した。とにかく絵がうまい。
  • 武四郎さんは大人になってから知ったのですが、今はめっちゃ興味があります。どんな人かすごく気になります。お話が面白くてずーっと集中して聞いてしまいました。もっともっと知りたいです。
  • とても有益だった。武四郎をもっと勉強しないといけない。