みえミュージアムセミナー海の博物館「骨まで愛して 海の生きもの~まるごと使う、まるごと学ぶ~」の事業報告

開催日
2017年10月3日(火曜日)
開催場所
三重県生涯学習センター3階 まなびぃ場情報コーナー「みるシル」
開催時間
13時30分から15時00分
講師
縣 拓也さん(海の博物館 学芸員)
参加人数
80人
参加費
無料
講師

海の博物館で2017年夏から秋にかけて開催している特別展「骨まで愛して 海の生きもの~まるごと使う、まるごと学ぶ~」に併せて、海の博物館学芸員の縣 拓也さんに、魚の骨から、海の生きもののおもしろさ、無駄なく利用することの大切さ、様々なところで自然のお世話になっていることなどについて、お話いただきました。
まずは、「骨から学ぶ、海の不思議」と題して、骨の歴史や、アゴや歯の特徴、魚の骨から年齢や食性、回遊ルートなどがわかることなどを説明されました。

会場の様子

後半では、「骨まで愛して 上手に使う」と題して、志摩半島の縄文時代や弥生時代の遺跡から魚の骨が出ており、魚食の証拠となっていることや、骨まで上手に利用する料理の紹介、魚骨を使った日用品なども紹介されました。また鯛の胸ビレにある肩甲骨と鳥口骨が、小さな魚のような形をしており、それが縁起物の“タイのタイ”として江戸時代の花柳界で流行したこと、今回の特別展では、職員が様々な魚を食べて作った「タイのタイ」が展示されていることなどもお話されました。途中には、自由研究という項目があり、魚の骨格標本の作り方や料理法、縁起物のタイのタイの取り出し方など来年の夏休みの宿題にも使えるような内容も盛り込まれていました。

展示

レース模様のような美しいアート作品が実は煮干しの頭で作られたものだったりと、魚の骨の造形美にもふれられ、普段は無駄と思われている魚の骨について、まるごと学ぶ機会となり、参加者の方も身近な“魚”について楽しみながら学ばれていました。
生涯学習センター1階のエントランスでは、パネル展示も行われており、実際の「タイのタイ」なども展示されており、皆さん興味深く見学されておりました。

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参加者の声

  • 骨についてこんなに知らないことがあるんだと実感した。骨だけでもこれだけ語れるんだと思った。
  • 縣さんの話は興味深くておもしろい内容で良かったです。毎年楽しみにしています。
  • 小さい時から結構魚を食べてきた自分にとっては懐かしく骨のことを聞けて良かった。骨の食べ方はあまり知らなかったので、海の食文化を知れて良かった。博物館は遠いが、機会があれば行ってみたい。