みえミュージアムセミナー
伊藤小坡美術館「凛とした美しさー伊藤小坡の美人画」の事業報告
伊勢市にある伊藤小坡美術館の顧問であり三重大学教育学部教授の山口泰弘先生に、「凛とした美しさ 伊藤小坡の美人画」と題してご講演いただきました。
京都画壇の中心として活躍し、明治から昭和まで活躍した女流日本画家の伊藤小坡は、猿田彦神社宮司の娘として明治10年に生まれました。三女の方がのちに「さっぱりした風通しの良い家庭人でした」と書き残しているとおり、家事や子育てをしながら画家としても活躍し、普段の何気ない生活の一場面を女性として、妻としての視点から描いており、その作品にはどれも「凛とした美しさ」が感じられると講師はおっしゃいました。代表的な作品の紹介や、その時代に活躍した上村松園のこと、さらには、日本画ならではの大下絵という、仕上げの作品と同寸で描かれた下絵を何回も重ねてから本番に挑むことなど制作過程についても詳しく説明され、参加者の方は興味深く聴講されていました。
生涯学習センター1階のロビーでは伊藤小坡の写真などパネルの展示も行われました。
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山口講師
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セミナーの様子
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パネル展示
- 非常に資料がうまく並べられ、絵画の背景が興味深く語られて良かった。一度伊藤小坡美術館に行ってみたくなった。
- 一度入館したいと思っていましたので、今日のお話を参考にぜひお邪魔したいと思います。ありがとうございました。
- 伊藤小坡の作品の魅力が良くわかりました。是非本物に出会いたいです。日本画ならではの大下絵という技法があることを初めて知りました。