みえアカデミックセミナー2017
四日市大学公開セミナー
「おもてなし経営とは何か ~科学と実践の最前線~」
についての事業報告

開催日
2017年7月15日(土曜日)
開催場所
三重県文化会館1階 レセプションルーム
開催時間
13時30分から15時15分まで
講師
四日市大学経済学部 准教授 岡 良浩さん
参加人数
82人
参加費
無料

「みえアカデミックセミナー」は県内の高等教育機関と連携で生まれた公開セミナーです。毎夏、三重県総合文化センターを会場に、各校1日程ずつ、各校の選りすぐりの先生に少し高度な学習をわかりやすくお話ししていただいています。2017年度は新たに1校を参加校に迎え、全15日程開催しています。前身となる「みえ6大学公開講座」から既に20年を超え、「みえアカデミックセミナー」としては、14年目となります。今後も皆様に期待していただけるようなセミナーをお届けしていきたいと思います!!

第2回目の四日市大学公開セミナーは、経済学部准教授 岡 良浩さんを講師にお迎えし、近年注目を集める「おもてなし経営」ついて、研究や実践例を交えながら講演いただきました。


この日のサプライズとして岡先生が「おもてなしロボット」を持ってきてくださいました。その内三重県のあちこちで目にする日が来るかも?

1.政策と実践の最前線
東京オリンピックで注目を集めるようになった「おもてなし」という言葉ですが、「おもてなし経営」についてはまだ定着しておらず、明確にこういうものだという結論には至っていないということで、今回のテーマである「おもてなし経営とは何か」について、まず初めに日本のサービス業の現状について説明されました。
・生産性革命
日本のGDP(国内総生産)におけるサービス業の割合は増えてきており(経産省の2014年調査によると75%)、その内日本の主力産業はサービス業になるのではないかと言われていて、政府からも「サービス生産性革命」として注目されている分野だと説明されました。
・サービスフロンティアとおもてなしロボット
サービスフロンティア(新しいサービスの創設)として、IoT(Internet of Things)や電子決済といった最先端技術の積極t的に活用することで生産性を上げ、国際展開を目指していることを「Amazon Go」の動画や、「おもてなしロボット」を活用した飲食店の様子を基に紹介されました。
会場内には特別に、おもてなしロボット「CORON(コロン)」を持ってきていただき、実際に操作していただきました。通訳機能を搭載したこのロボットはスマートフォンで操作が可能で、外国人観光客への「おもてなし」ツールとして三重県からの注目度も高いのだそうです。
・おもてなし経営企業選(経済産業省/三重県)
「おもてなし経営」を実践している企業について、国や県が表彰を行っていることを紹介され、その意義やどういった企業が対象になるのかについてお話しいただきました。

「お・も・て・な・し」というあの有名なフレーズがやはり受講生の皆さんにもなじみやすい言葉のようでした。

2.科学の最前線
・おもてなしの科学
・ものづくり経営論
「おもてなし」について学術的な面から、経営論や現在行われている様々な研究内容をご紹介されました。
「おもてなし」の学術的な定義とは「サービスの内容を以て価値(感動や喜び)と成す」であると説明され、提供されるサービスとユーザー心理をマトリックス図に表したものや、経営論的に「おもてなし」を見た場合のプロセスについてもご説明されました。

 3.四日市大学の取り組み
・おもてなし経営実践プログラム
最後に、四日市大学がどのように「おもてなし経営」に取り組んでいるのかということについて、平成27・28年度の経済産業省による「産学連携サービス経営人材育成事業」の一環として行われた「おもてなし経営実践プログラム」に四日市大学の学生が参加された様子と、写真や学生が作成した伊勢志摩のPR動画を流すことで、受講生の皆さんに紹介し、この日の講義を終えられました。

おもてなしロボットの活用例をご紹介されています。
ロボット「CORON」に受講生の方も興味津々でした。

参加者の声

  • ロボットで料理を注文出来る未来を思うと楽しい。海で治る男の映像が素晴らしい。
  • 映像も用いて、ビジュアル的で良かった。
  • ロボットがかわいいのにしっかりいろんな機能があってすごいなと思いました。近未来にはSFみたいに店員とかがロボットになっていくんでしょうか…。四日市大学の生涯学習講座は是非行ってみたいなと思いました。
  • とても良かったです。第5次産業の育成と増々の発展は人口減少が現実の日本の必要なことだと思います。又、人口減に伴う大学の生き残りも兼ねていると思います。四日市大学って骨があって良い感じでした。
  • 全体の流れも美しく、理解しやすかった。