第59回名盤を聴く ナタン・ミルシテイン特集の事業報告
クラシック音楽の史上不滅の名盤を紹介する「シリーズ名盤を聴く」。第59回目の今回は、ヴァイオリンの貴公子と称されるナタン・ミルシテインを特集しました。
当時ロシア領のウクライナでユダヤ系として生まれたミルシテインですが、革命まっただ中ロシア各地をピアニストのホロヴィッツと演奏旅行を行い、後に西側へ亡命したそうです。
有名なパガニーニの「パガニーニアーナ」、次に盟友ホロヴィッツとの共演のブラームスの「ヴァイオリン・ソナタ3番ニ単調」の名演奏を館長の解説とともに聴き入りました。
彼はとても演奏寿命が長く、70歳を過ぎても優れた演奏を残してきたそうです。ストックホルムのラストコンサートでは、痛みで左手のひと差し指が動かなくなるというアクシデントに見舞われながらも、急遽マイナーチェンジを行い、ひと差し指を使わず残りの4本指をだけで、素晴らしい演奏を残したそうです。実際に映像でその卓越したテクニックを目にすることができ、皆さん大変感激していたようです。
~ナタン・ミルシテイン 特集 プログラム~
1.モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 KV.219 から
第1楽章 アレグロ・アペルト
(指揮)ノーマン・デル・マー
フィルハーモニア管弦楽団 (1963年6月9日 ロンドン収録)
2.パガニーニ/ミルシテイン:パガニーニアーナ
(1968年12月10日 パリ収録)
3.ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 Op.108
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アダージョ
第3楽章 ウン・ポーコ・プレスト・エ・コン・センティメント
第4楽章 プレスト・アジタート
(ピアノ)ウラディミール・ホロヴィッツ(1950年6月22日 録音)
4.チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
第1楽章 アレグロ・モデラート/モデラート・アッサイ
第2楽章 カンツォネッタ アンダンテ
第3楽章 終曲 アレグロ・ヴィヴァチッシモ
(指揮)ウォルター・ヘンドル シカゴ交響楽団 (1963年1月6日 収録)
5.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV.1004から
シャコンヌ(ラスト・コンサート:1986年7月17日 ベルヴァルトホール/ストックホルム)
- ミルシテインは知らなかったので、今日聴いてビックリ。生涯聞いたヴァイオリニストの中で最高だと思いました。宝物をみつけた感じです、ホロヴィッツもさすがでした。
- ブラームズは素晴らしかった。貴重な演奏ですね。第4楽章の二人の掛合いが特に良かったです。
- クラシック音楽はよくわかりませんが、力強さ、軽快なリズムは素晴らしかったです。