みえアカデミックセミナー2016
移動講座(名張市)
鈴鹿医療科学大学公開セミナー
「安定した愛着スタイルを育むためにこころがけること」の事業報告

開催日
2016年9月2日(金曜日)
開催場所
名張市教育センター 大研修室 (名張市子どもセンター内)
開催時間
13時00分から14時30分
講師
鈴鹿医療科学大学保健衛生学部 医療福祉学科臨床心理コース 准教授 渡部 千世子さん
参加者
73人
参加料
無料

毎夏に県内の高等教育機関と開催している公開セミナー「みえアカデミックセミナー」に続いて、秋からは、更に各市町が加わり「みえアカデミックセミナー移動講座」として出張講座を開催しています。今年度は、名張市、熊野市、大台町、尾鷲市、菰野町、紀北町の6市町での開催です。

みえアカデミックセミナー2016移動講座(全6回)の第1回は、鈴鹿医療科学大学と名張市教育委員会、名張市福祉子ども部と共催し名張市にて開催しました。

 「愛着スタイル」とは、乳幼児期の養育者(主に母親)との愛着パターンを基に形成される対人関係の傾向です。良好な対人関係を築ける人になるために家庭が果たす役割と同様、教育や社会が果たす役割も大きく、遭遇した出来事や出会った人によって変化するとも言われる「愛着スタイル」について解説され、子どもが安定した愛着スタイルを形成するために家庭や社会がこころがけることについてお話しいただきました。

「愛着スタイル」の問題が大きくなると「愛着障害」によって家族・仕事・人生全般にも問題が生じるケースが多く、更には次世代にも影響を与えてしまうそうです。

子ども達に受け継がないようにするには自分の世代で問題をある程度は解決しておくことが大事で、また支援者は子どもの家庭全体を視野に入れて支援することが大切であるなど、たくさんのポイントを解説されました。講演の途中に行った自己診断テストでは、自分自身の傾向を具体的に知ることでより理解を深められている様子で、質疑応答も活発でした。

  

参加者の声

  • 自分を客観視できること、自分を見つけることが大切だと思います。
  • 親も教職員(保育士)も「安全地帯」として、子どもをしっかり守れる、頼られる存在でありたいと強く思いました。
  • 子どもや保護者と日々向き合う時の視点、その理論を整理できたと思います。保育者であり、支援者でありたいと思っています。身近な支援者としてのスキルを積み重ねていけるような講座だったと思います。
  • 最後の支援者として大切にしていること、強く心に刻みたいと思いました。愛着スタイルは自分自身ドキッとしました。
  • 子育てをしている親として普段の姿勢を見直そう!と思うきっかけになった機会でした。「愛着スタイル」という言葉を聞くのは初めてでしたが、すごく勉強になりました。手さぐりで子育てしているので不安な事も多いですが、私の両親、夫の両親の力も借りて頑張っていこうと思いました。