学校向け文化体験プログラム
伝統文化を体感「三重の伝統文化を体験しよう!(狂言)」
津市立辰水小学校6年生の皆さんに、狂言の授業を届けてきました。はじめに、あいさつの大切さ、感情を出して自分を表現することが大事だというお話を聞きました。次に、狂言の舞台についてや鑑賞の仕方などについて習いました。ベテランの演者は面をつけていても、摺り足の歩数でだいたい舞台の広さが分かると聞いて、子どもたちは驚きの表情を浮かべていました。そして、「柿山伏」の鑑賞です。はじめこそ一生懸命に台詞を聞き取ろうとしている子ども達でしたが、数分過ぎた頃には演者の動きと合わせて、だんだんと内容を理解している様子が伝わってきました。お話も佳境を迎え、いよいよ山伏が柿の木から勢いよく飛ぶ場面では、息をのんで舞台を見つめ、生で見る狂言の世界に夢中になっているようでした。
後半は、まず、狂言の中の「笑い」の表現を担任の先生と一緒に体験し、みんなで大笑いをしました。次に、講師の森さんの家に代々伝わる面や扇子を実際に手で触れた後は、顔に面をつけて舞台を歩いてみました。歩数で広さを測ってみようとするものの、視界が狭く、「それじゃあ、舞台からはみ出しとるよ」と指摘され、照れている子もいました。
最後に全員で『盃』の「謡」と「小舞」を体験しました。謡を講師のお手本にならい練習し、その謡にのせて、ひとりひとり扇子を手に持って、生まれてはじめて舞いました。「扇子の絵が手描きっぽいのに表と裏が同じですごい」との感想を受けて、講師が扇子の値段を伝えると、「えーっ」と全員びっくり。改めて扇子の両面を注意深く観察する子、隣同士で比べ合う子、そのまま持って帰ろうとして友だちに止められる子など、その反応は十人十色でした。
- 長い年月の間狂言をやっていて、いやになったりあきたりすることはないのか聞いてみたかったです。
- とても貴重な体験をさせてもらえてうれしかったし、忘れない思い出になりました。
- 1人でマイクもなにも使わずに出している声とは思えない大きい声でした。
- あとのほうからとってもおもしろくなっていきました。さいしょおもしろくないと心におもってそんをしました。
- 狂言をきわめてこられた方の存在感をすごく感じました。”本物に出会う”というのは、やはり大切だと思いました。とてもよかったです。(先生)