NIPPONの原点を学ぶ 三重の魅力発信セミナー
(三重県生涯学習センター×皇學館大学)
「うまし国 伊勢志摩の神話と日本文化」の事業報告
三重県には、「古事記」「日本書紀」に登場する数々の神話の舞台とされる場所があります。その三重県の学習機関である「三重県生涯学習センター」と、伊勢の神宮における長い神道研究の伝統を源流とする「皇學館大学」が出会い、日本神話の謎を紐解く教養セミナーを東京日本橋の三重テラスにて開催しました。
『日本書紀』によれば、垂仁天皇の時代に、鎮座するにふさわしい所を求めて巡行されていた天照大神は、伊勢の国に至り着いた時、「神風の伊勢の国は、常世の浪の重浪が寄せる国だ。東の美しい国だ」と言って、この地に鎮座されたと残されています。風光明媚な伊勢の風土の中で生まれた神話や和歌などの解説を通して、そこから日本文化の深層的な価値と、その原点についてもお話ししていただきました。万葉集や日本書記に描かれる美しい伊勢。「伊勢神宮」の記述の違いや「海」が伊勢の神聖性において重要な要素であったことなどとても興味深い内容でした。
「古代文学に描かれた伊勢の記述を通して考えると、この土地の風土と信仰は密接な関係性があり、中でも『海』・『風』はそれを解く手がかりである。また、伊勢国風土記逸文に見られる『国譲り』は、記述における大国主神の国譲りを思わせ、『身を引く』という日本文化の価値観を考える上でも重要である」とまとめられました。解説の中に三重の魅力を存分に盛り込んだお話に参加者の皆さんも聞き入っていました。
- 伊勢と神話との関係が理解できた。また、日本文化の原点の係わりも面白い。
- 万葉集、日本書紀、風土記を関連させて、とても楽しくきかせていただきました。ユーモアもあり、それでいて、とても深く考えさせられる内容でした。
- 日本人が日本文化をもっと知らなければならないと思いました。
- 大変興味深く、拝聴いたしました。更にいろいろ学びたいので、複数回に亘ってお話を伺いたいです。シリーズ化を希望します。
- 普段、万葉集や日本書紀の和歌をよむことなどめったにないものですから、大変新鮮な気持ちで拝聴させていただきました。今日は古い引き出しと新しい引き出しが同時に少し開いたような気がしました。ありがとうございました。
- 神話に興味はあったのですが、難しいイメージで、お話についていけるか心配でしたが、とてもわかりやすくお話のスピードも良く、楽しかったです。トトロがでてくるとは思いませんでした。お参りに行ったら、「ねていて下さい」とお願いします。次回はないのですか?
- 誰もが知っている万葉集を入口に専門的なことも交えながら、初めて聞く人にもなじみやすい内容だった。最終的には、現代、未来に通じる内容が興味深かった。伊勢の魅力も伝わってきた。