みえアカデミックセミナー2015
放送大学三重学習センター公開セミナー
「食品科学からみた忍者の非常食」の事業報告
「みえアカデミックセミナー」は県内の高等教育機関と連携で生まれた公開セミナーです。毎夏、三重県総合文化センターを会場に、各校1日程ずつ全14回の日程で、各校の選りすぐりの先生に少し高度な学習をわかりやすくお話ししていただいています。前身となる「6大学公開講座」から振り返りますと、今年で20年目になります。今後とも皆様に期待していただけるようなセミナーをお届けしていきたいと思います!!
第2回目の7月12日(日)は、放送大学三重学習センターの公開セミナーを開催しました。

「食品科学からみた忍者の非常食」
放送大学三重学習センター客員教授・ 三重大学 名誉教授 久松 眞 さん
忍者の主な仕事は、外からは分からない情報を忍びで情報収集活動し、大将に伝えることです。危険な場所で活動し必ず戻ってこなければなりません。ストレス下で戦闘モードと冷静さを両立させ、切り傷や皮膚病の対策、下痢や体力消耗の防止なども必要です。忍者食の兵糧丸、飢渇丸、水渇丸などを栄養学的・薬学的視点でお話していただきました。
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1.忍者の重要な任務
2.忍びに必要な訓練
3.忍者活動に求められること
4.忍びの食
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忍者は忍器や忍術と同様、忍びの時の携帯食にも忍者流の工夫があったそうです。過酷な環境で任務を遂行するうえでも必要不可欠な忍者食について、文献から分析されるそれぞれの携帯食の成分配分や成分比較、利用された食材や効能などについて詳しくお話ししていただきました。また、現代の原料で「兵糧丸」を試作する手順の説明やその試作した実物なども展示用にお持ちくださり、参加者の皆さんは興味深くご覧になっていました。


- 過酷な環境におかれている忍者と現代のストレス社会でも通じるところがあると感じました。丁寧な説明でわかりやすかったです。
- 大変興味深い切り口(生きるための)で纏められ勉強になりました。ありがとうございました。
- 漢方中心で梅干しのクエン酸(体によい、長持ち)、災害時の非常食にも活用できそうです。先生の言葉「時代は変わっても人間は同じ」、なるほど「ストレスはためるな」。
- 兵糧丸の味を試してみたいと思いました。興味あるお話でした。