三重のまなび2015 終戦70年 特別講演会
「「無言館」のこと ―戦没画学生が伝えるもの―」事業報告
終戦70年の特別講演会として、長野県上田市にある戦没画学生の慰霊美術館「無言館」館主の窪島誠一郎さんを講師にお迎えしました。
窪島さんは、人との出会いや1冊の本に出会ったことが人生のターニングポイントになったそうです。17歳の時に、夭折した画家の村山槐多の画集と出会ったことが夭折画家のデッサンを展示する「信濃デッサン館」を開くきっかけになり、さらにそこで出会った洋画家の野見山暁治さんとの出会いが戦没画学生の絵を集めた美術館「無言館」設立のきっかけになったそうです。
戦争で絵を描くことが続けられないまま亡くなった画学生たちが遺していった作品には、反戦を描いているのではなく、ただ愛する人たちを描き続けたひたむきさが感じられる。これらの絵が、戦後70年、物質的には豊かになった私たちがどのようなものを無くし、これからをどう生きて行くべきかの教えがそこにあるように思うとお話しされました。
最後には無言館の感想ノートに書かれた詩の朗読と、それをもとに窪島さんが作詞した歌が場内に流れ、多くの方がハンカチで目を押さえながら聞き入っていました。
また、三重県立美術館には村山槐多の作品を多く所蔵しているので、ぜひ見に行ってほしいと話されました。
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会場の様子 -
サイン会
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三重県立図書館関連展示
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- 同じ年齢の窪島さんのお話し あらゆる画面に記憶が重なる心に届くものでした。無言館には十数年前に行きましたが、もう一度お訪ねしたくなりました。
- 娘が東京芸大を出たので胸につまって涙がとまらなかったです。必ず家族で絵を見に行きます。
- 感動して、あの戦時中の若者たちの思い、とても切なく言葉がありません。本当に私たちはどう生きてきて、どう生きていかなければならないのか改めて考えていきたい。考え続け子や孫へ伝えていきたいと思う。戦争のおろかさを。無言館にはぜひ行きたいと思います。
- 一生忘れません。すばらしい企画ありがとうございました