みえミュージアムセミナー 本居宣長記念館「絵解き・本居宣長四十四歳自画自賛像」

本居宣長は人生で2度自画像を描いています。一般的によく知られているのは、61歳の時に描いた自画像ですが、今回は44歳の時に描き、人前に出すことなく秘め置かれた自画像を詳しく絵解きしていきました。
44歳自画像には、宣長の周囲に様々な物が描かれました。その一つ一つから、宣長のメッセージが読み取れるのだといいます。桜・本・短冊等、当時の宣長の趣味や好みのものを描きました。なぜその自画像を宣長は秘めたのでしょうか。
自画像を描いた後、賀茂真淵が亡くなったことが関係していると館長は指摘されました。趣味で学問をするのではなく、自らが賀茂真淵の学問の継承者として自覚し、個性を消すことにつとめるようになったというのです。現存する5点の四十四歳自画自賛像にまつわる推察など、まだまだ秘密の多い題材に興味が尽きませんでした。


- 今まで知らなかった事項ばかりでとても面白い内容でした。違った視点で記念館を訪れたいと思います。
- 吉田悦之さんの語りはすばらしいです。言葉があふれるように出てきます。聞いていてほれぼれします。