まなびぃすとセミナー 三重県文化会館共催 日本文化再発見シリーズ第8章 「正倉院の響き5」

今回で5回目を迎える人気シリーズ「正倉院の響き」は、“正倉院からヴェルサイユ宮殿へ 古代・中世シルクロード東西楽器比較論”と題し、講師にはおなじみの音楽プロデューサー野原耕二さん、演奏にはハープの摩寿意英子さん、ギターの西垣林太郎さんをお迎えして、中世東西音楽文化のお話と演奏を楽しみました。
第1部「正倉院から古代ケルト」
B.C.2500年頃エジプトで作られたとされるアンギュラーハープを起源とし、シルクロードを通じて日本に伝わった箜篌(くご)と、青銅器文明を持つケルトに伝わったケルトハープの進化比較論を、“点と線と面”の視点で考察されました。また、復元四絃琵琶と箜篌の演奏や復元ケルトハープの演奏で古代の音色を味わいました。
第2部「正倉院からヴェルサイユ宮殿」
中世ヨーロッパでは、ドイツのミッテンバルト、フランスのミルクール、イタリアのクレモナの3都市が、楽器作りに適した材木であるアルプスメイプルが入手できたということや、技術者が多く育つ環境にあったことから弦楽器製造のメッカとなり、弦楽器の構造の進化を遂げた話などがありました。第2部の目玉として、マリー・アントワネットの専属ハープ製作者が作った250年前のナーデルマン製シングルアクションハープの演奏があり、他にもフレンチギターとのデュオ演奏など、当時のヴェルサイユ宮殿で繰り広げられた出あろう音楽演奏の風景を現代に蘇らせてくれました。
休憩時間に、舞台上の楽器を間近に見に来られるお客様や、質疑応答で専門的な質問をされる熱心なファンの方も多く参加されていました。
☆講座開催情報
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時間 13:30〜15:50
講師 野原 耕二さん(音楽プロデューサー)
演奏 摩寿意 英子さん
西垣 林太郎さん
参加者数 417名
参加費 1,000円
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☆参加者の声
・初めてでも良くわかる説明にびっくりしました。ハープに非常に興味がわきました。
・間近に楽器を見て、触れることが出来てとても面白かった。
・熱意のある講義、とても有意義なひと時でした。
・ケルトハープの演奏・音色がすばらしかった。
・日本文化の古典的楽器の歴史も良くわかるお話でした。
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来年の「正倉院の響き6

」は、“聲のシルクロード”と題して、聲明についてお話いただきます。
『正倉院の響き6』(予定)
平成25年12月14日(土) 会場 三重県文化会館 中ホール
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