イベント詳細

三重県文化会館の梶館長の解説でクラシック音楽の名盤を鑑賞する人気シリーズ。

～知・情・技のバランスに秀でた名ヴァイオリニスト～ ヘンリク・シェリング 特集（1918－1988 ポーランド後にメキシコ）

　5歳からピアノを始め、7歳でヴァイオリンに転じてからは先生に恵まれます。ベルリンでは名教師カール・フレッシュに、パリではティボーやブイヨンに師事し、作曲法のほか、哲学や美学など幅広い教養を身につけたのです。

　1933年にデビューしますが、39年にナチスがポーランドに侵攻すると、亡命政権の一員となり、7か国語を駆使して各国でポーランド難民移住の交渉に関与します。多くを受け入れてくれたメキシコの要請を受けて教育活動に携わり、そのまま同国に帰化。メキシコを訪れたルービンスタインが、彼の演奏を聴いて感動、一気にシェリングを国際的な大舞台に引き上げたのです。

優れた技巧と志の高さ、広くて深い教養に裏打ちされた高潔なシェリングの演奏の魅力を、講師・梶館長のお話と共に味わいましょう。