令和7年度 本居宣長記念館 夏の公開講演会蔦屋重三郎の全国展開と本居宣長

【内容】
蔦屋重三郎は、江戸という都市に居住する人たちを主な対象にした草紙(地本)の商いを行っていた。しかし、寛政期になって書物問屋に加入し、書物商売も手掛けるようになり、江戸以外との取引を行い始める。農村部を含めて日本全体に平易な教育本の需要が高まってきたことと、学問への志向が強まってきたこととを感じ取っての拳であったと思われる。名を高めた山東京伝に教育的な黄表紙を作らせて江戸以外の市場の開拓を試みリ、また、名古屋永楽屋東四郎と提携関係を築き、名古屋の新風を江戸に吹き込んだリしたのである。そして、永楽屋を介して積極的に手掛けようとしたのが本居宣長の著作であった。

【講師】鈴木俊幸氏
1956年札幌生まれ。 中央大学に学び、現在中央大学文学部教授。
専門は近世後期文芸・書籍文化史。
2005年日本出版学芸賞、2008年ゲスナー賞、2013年岩瀬弥助記念書物文化賞受賞。2019年『近世読者とそのゆくえ』で第27回やまなし文学賞(研究・評論部門)受賞。著書に、『蔦重出版書目』(1998年、青裳堂書店)、『一九が町にやってきた―江戸時代松本の町人文化-』(2001年、高美書店)、『江戸の読書熱-自学する読者と書籍流通-』(2007年、平凡社)、『得草紙屋 江戸浮世絵ショップ』(2010年、平凡社)、『江戸のづくし黄表紙で読む江戸の出版事情』(2011年、平凡社)、『新版蔦屋重三郎』2011年、平凡社)、『書籍流通史論序説』(2012年、勉誠出版)、『近世・近代初期書籍研究文献目録』(2014年、勉誠出版)、『近世読書とそのゆくえ―読書と書籍流通の近世・近代』(2017年、平凡社)、『信州の本屋と出版-江戸から明治へ』(2018年、高美書店)、『書籍文化史料論』(「2019年、勉誠出版)、『蔦屋重三郎』(2024年、平凡社)、『本の江戸文化講義』(2025年、KADOKAWA)等

基本情報

開催期間

2025年8月31日(日曜日)
14時00分〜15時40分
開場:13時15分

開催場所

松阪市産業振興センター 3階研修ホール

会場へのアクセス

詳細情報

時間 開場:13時15分
開演:14時00分〜15時40分
料金 無料
申込方法 申込開始日:7月15日(火曜日)
申込方法:本居宣長記念館ホームページ・来館・TEL
定員 190名(要事前申込)

注意  2025年7月時点の情報です。日程等変更・中止になっている場合があります。お出かけの際は問合わせ先にご確認ください。

イベントに関するお問い合わせ先

名称 :本居宣長記念館
住所 :〒515-0073  三重県松阪市殿町1536-7
電話番号 :0598-21-0312
備考 :受付時間:9時00分〜17時00分
*本居宣長記念館HPからも申し込み・お問い合わせが可能です。