スポーツ現場から学ぶ
男性が自分らしく生きるためのメンタルケア

開催日
2025年10月4日(土曜日)
開催場所
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」 2階 セミナー室A ほか

 男性は社会の中で、「男らしさ」や「こうあるべき」といった目に見えない期待や役割を背負いながら生きており、そのことが知らず知らずのうちに生きづらさにつながっている場合が少なくありません。
 今回の男性講座では、スポーツ心理学者の荒木香織さん(株式会社CORAZONチーフコンサルタント / 順天堂大学スポーツ健康科学部 客員教授)を講師に迎え、男性が自分らしく生きるために日常の中で意識できる“心の習慣”について学びました。当日は鈴鹿市、尾鷲市にサテライト会場を設け、講演の内容を同時配信する形で実施しました。
 荒木さんは、ラグビー日本代表や三重ホンダヒートなどでメンタルコーチを務め、トップアスリートと向き合ってきた経験をもとに、結果を求められる厳しい世界で培われた考え方や物事の捉え方を、私たちの日常にも応用できる形で語られました。

 講座ではまず、「心は折れるものだ」と受け入れることが必要だというお話から始まりました。心は折れてしまっても罪悪感を感じるものではなく、折れるものと捉えることが前向きな一歩につながるとお話されました。そして、安定した心を支える土台として、睡眠や食事といった生活習慣を整えることの重要性が示されました。そのうえで、自分自身を知ること、具体的には「好きな作業」「苦手な作業」を把握することや、自分でコントロールできることとそうでないことを見極める姿勢が大切だと強調されました。
 その後は、私たちが目標に向かう際の思考の土台となる「マインドセット」をどう作っていくのかが大切であるというお話になりました。「できたかできなかったか」「成功か失敗か」という基準で判断するのではなく、「学ぶか学ばないか」を大切にする姿勢が紹介されました。

 特に、完璧であろうとするあまり苦しみを抱えがちな男性に対しては、できたことに目を向け、できないことがあっても「まだこれから」と受け入れることの重要性が語られました。失敗を単なる失敗で終わらせず、「経験」と名付け、次にどう生かすかを考える視点を持つこと、人と比べることや、他者を否定することで自分を肯定しようとする必要はないといったことも、印象的なメッセージでした。 
 講座の最後には、「助けてください」「教えてください」と素直に言えることこそが自分を大切にする第一歩であり、本当につらいときに自分自身を責めることはしないでほしいという言葉が参加者に投げかけられました。
 講座後の質疑応答も活発に行われ、参加者からは「『こうあるべき』に縛られなくていいと思えた」「気持ちが軽くなった」といった声が寄せられ、学びをそれぞれの日常に持ち帰ることができる講座となりました。

 

参加者の声

  • マインドセットを変えることの大切さが分かりました。学び続ける情熱を持ち続け挑戦したい。学ぶか学ばないかという考えは新鮮でした。
  • メンタルケアは目に見えない心の状態を言語化し、自分にとっていい言葉を選び取る作業。そのために、自分にとっての快、不快を整理しておくことが大切だと思いました。
  • こうあるべき、みたいなものは不要など、気持ちが楽になりました。勇気づけられました。
  • 失敗してもめげずに前を向いてやっていくことが必要だなあと思いました。また今回みたいな男性の為の講座を開いてほしいです。