おつかれさま お母さん
「いい母親でいたいのにまた怒っちゃった」「ほかのお母さんはもっとちゃんとできてるよね」「もうお母さんなんてやめてしまいたい…」
頑張っているのにこんな気持ちになるのはどうしてでしょうか。
そんな思いを抱えているお母さんを対象にした講座を開催しました。
第1部ではユキメンタルサポート代表の福田由紀子さんを講師にお招きし、講義やグループワークを行いました。
現在、日本では家事育児の男女の分担割合は圧倒的に女性に偏っており、女性の仕事と家庭の両立が難しく、妊娠・出産によって仕事のキャリアを諦めたり、趣味や友人との交流、一人の時間が持てなかったりする現状があるということ、諸外国では男性の家事・育児の分担割合が高いほど出生率が高い傾向にあることを学びました。
「いい母親」とはどのような母親でしょうか。
自分を犠牲にしたり後回しにしたりして夫や子どもを優先する母親?
いつも穏やかで笑顔でいる母親?
家事や育児を完璧にこなす母親?
家族のために尽くす母親?
世間から求められる母親像や理想とされる母親像によって自分自身が縛られ苦しんでいませんか。

講師からは以下のようなお話がありました。
・まずは母親が安全で、幸せ(ごきげん)でいることが大切。母親の余裕がなくなってしまうと、子どもを優先してもいい関わりはできないので、自分を後回しにしないこと。
・余裕がない時ほど「考え方のくせ」が出やすく、「いい母親にならなければ」「いい母親だと思ってもらわなければ」「期待に答えなければ」という「べき思考」や、物事を極端に捉えて完璧にこだわる「白黒思考」は、自分にも他人にも厳しくなってしまうので少しずつ緩めていきましょう。
・起こった問題の原因を過度に自分の責任と考える過剰責任行動は、自分を苦しめてしまうので手放していきましょう。
・子どもの責任まで引き受けてしまうと、子離れ親離れできなくなったり、空の巣症候群になったりしてしまうので、境界線を意識し私の責任と相手の責任を分けていきましょう。
また、参加者それぞれが家族の年表を作り、子どもが大きくなったらしたいこと、いつかチャレンジしたいことを考えました。「母親」としての自分ではなく、「わたし」としての自分の人生を生きていこう、と今後の人生について見つめ直すことができました。
グループワークでは「いい母親って何?」「子どもが大きくなったらしたいことは?」「普段のセルフケアどうしてる?」「今朝起きてから会場につくまでの自分をほめてみよう」など悩みや気持ちを語り合いました。グループワークを通して、自分一人ではないんだと共感し合い、つながりを感じ、頑張っている自分をもっと褒めていいよねと思える時間となりました。最後には、講師からのおすすめのセルフケアの紹介や、自分一人で抱え込まずに、周囲に相談したり助けてもらいながら子育てをしていこうというお話がありました。
第2部ではCHELBANさんをお招きして「自分に向けて花束を作ろう」というワークショップを行いました。お花の見た目だけでなく触れた時の音や感触、匂いをじっくりと感じることができ、「わたし」へのごほうびとして、花束づくりに没頭できた時間となりました。
- 母でありつつ”自分”を大切にできた時間でした。こんなにも頑張っているお母さんがたくさん県内にいるのかと思うと心強くなりました!
- 多くの方が参加されていておどろきました。子育てで同じように悩んだり考えたりしていることがわかり気持ちが楽になりました。
- ”べき思考”は子育てで当たり前だと思う場面があると感じていましたが、そうでもないことがあると知り、ハッ!としました。グループワークはとてもよかったです。意見交流すると自分の考え以外が知れて楽しかったです。
- 子どもが生まれると、「母」は子育て、家事に追われてしまい、自分らしさを失くしてしまいがちだが、この講座で自分らしさを今一度見直すことができて、貴重な時間をいただくことができた。
- がんばっている自分にごほうびを与えられた。自分だけの時間になった。