多様な性とわたしたち

開催日
2025年8月24日(日曜日)
開催場所
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」3階セミナー室C

 令和7年度から新たに始まった性の多様性に関する理解を広げるための事業、フレンテにじいろプロジェクト。
 今回講師にお迎えしたのは認定NPO法人ReBitさんです。
 学校向けの研修会を数多く実施しているReBitさんより、教職員および教育事業関係者の皆さんに向けたSOGIEインクルーシブな学校環境づくりのための講義をしていただきました。

講座の様子1

 今回は教職員等を対象とした講座だったため、性の多様性の基礎的な知識は復習程度にとどめ、講師のライフヒストリーの紹介や様々な調査結果から性の多様性を巡る現状をご説明いただきました。
 特にLGBTQの中高生のうち94.6%が担任の先生に安心してセクシュアリティについて相談できない、と回答しているという調査結果が示されたときには、参加者の方々も現状を深刻に受け止める様子がみられました。
  ReBitの皆さんはおよそ5%の相談できる人たちに対してどのように支援をするかだけでなく、94.6%の相談できない人たちに対してどういうアプローチができるかを考えていく必要があるとおっしゃられ、今日のテーマであるLGBTQの人たちもそうでない人たちも過ごしやすい「SOGIEインクルーシブな学校環境」をいかに作っていくかを考えました。

 後半ではワークを中心に、教育現場で起こりうることとその対応方法について、いくつかの事例をもとにペアワークをしながら考えました。
 今回の参加者の方々は講師も驚くほど意欲的な方が多く活発な意見交換がされました。正解があるわけではないテーマに参加者のみなさんがとても悩んでいる様子がうかがえました。しかし、ペアでの話し合いをとおして少しずつ整理でき、皆さんなりの答えを出しているようでした。

講座の様子2
講座の様子3

 その後、講師よりALLY(理解者、支援者)について解説いただき、ALLY先生が学校にいる大切さや、ALLY先生をめざすためのポイントを紹介していただきました。そのなかでも普段から性別を限定しない言葉を使うように心がける(例:彼氏/彼女→恋人パートナー など)というのは先生だけでなく、全ての人が心がけたいことです。参加者の皆さんも講師のあげる事例を見ながら自分の普段の言動を振り返っているようでした。

 最後にフレンテみえから、性の多様性に関する専門相談窓口「みえにじいろ相談 性の多様性に関する相談」の紹介をし、LGBTQ当事者はもちろん、周囲の方も相談できる窓口があることをお伝えして講座は終了となりました。
 講座終了後、講師に個別に質問をされる方も多く、教員等のみなさんが性の多様性へ高い関心を持っていることが感じられました。

参加者の声

  • 改めて、自分の取組を見直すことができました。常に自分に指を向けながら、その時どうだったのか問うていきたいと思います。ありがとうございました。
  • たくさん情報をいただきました。これから自分に何ができるか、探したいと思います。
  • 全国で悩みや辛さを抱えている子どもたちがいること、そしてその子たちがどんな思いをもってるのか、それを知ることができて、これから目の前にいる子たちへの言葉がけや、自分の意識を見つめ直す機会になりました。
  • とても勉強になり、すぐに使える内容でよかったです。