自分にOK 自分にYES! 女性のための自己尊重トレーニング

開催日
2024年7月20日(土曜日)~21日(日曜日)
開催場所
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」2階 セミナー室A

多くの女性が自分にOKを出せない、自分にYESと言えないのはなぜでしょうか。

他人を優先して自分のことを後回しにしてしまうのはなぜでしょうか。

どうしたら自分にOKを出せて、自分にYESと言えるようになるのでしょうか。

フェミニストカウンセラーの増井さとみさんを講師にお招きして、女性のための自己尊重トレーニングの講座を開催しました。

まず、女性が自己尊重感を持ちづらくなっている社会的背景をお話しいただきました。

世の中には「女性はこうあるべきだ」「男性はこうあるべきだ」という「性別役割分担」の意識が根強く残ります。女性自身、こうあらねばならないという考えに捉われてしまっているところもあるでしょう。また、この世の中には成果主義(出来なければ価値がない)や同質主義(人と違ってはいけない)が広がっています。これらが女性に自己尊重感を持ちづらくさせ、「自分にOK 自分にYES」も言えなくさせています。

こうした背景を踏まえて、増井さんは次のようにおっしゃいます。

「自分にOK 自分にYES」と言えるようになるためには、まず「私を知る」ことが必要です。「私」とはどういう人でしょうか。私が持ってしまっている「捉われ」にはどんなものがあるでしょうか。私は今、どんな「気持ち」でいるでしょうか。私の「考え方のクセ」はどういったものでしょうか。

多様な私、個性的な私がいて、「イケている私」もあれば「イケていない私」もあって、それは表裏一体だったりする。時とともに変化していく。どれも大切な「私」です。

そして、自分も相手も大事にするアサーティブコミュニケーションについても次のように学びました。

アサーティブコミュニケーションは、次のようなステップを踏みます。①出来事・事実を客観的に捉える ②自分自身の気持ち・感情に注目して簡潔に言葉にする ③自分がしたいこと・相手にしてほしいことの要望を出す ④様々な解決法を考え、わからないことは相手に訊いて、提案・交渉してみる

「相手に言うことをきいてもらう」ことを目的にするのではなく「私が自分の気持ちを言えた」と思えるところを大事にします。自分の気持ちに嘘をつかない「誠実さ」、具体的に話す「率直さ」、自分を卑下しない・相手を見下さない「対等さ」、言わなかったことにも責任を持つ「自己責任」。これらがアサーティブコミュニケーションの柱です。

講座では多くのことを増井さんから学ぶとともに、参加者同士での話し合いやワークもたくさん行いました。ワークでは実際に自分自身のなかにどのような捉われがあるかに目を向けたり、シチュエーションに応じたやり取りの練習等を行いました。

各グループごとに活発な話し合いがなされ、講座を終了するころには多くの参加者が「自分にOKを出してもいいかな」「自分を好きになれた気がします」といった思いを持つことが出来たようです。

参加者の声

  • “本当の自分”はこんな人で、こんなことを話すのかと驚くとともに、自分のことが好きになりました
  • 少し自分にOK、自分にYESと言えるようになりそうです
  • 角度を変えて見ると、色々な答えが見えてくることを学びました
  • 自分を大切にしていい、自分の意見を相手に伝えていいんだと思えた
  • 自分を知り、他者との関わり方を知れてよかった