令和4年度女性のための自分を好きになるトレーニング

開催日
2023年1月21日(土曜日)
開催場所
三重県生涯学習センター 2階 まなびラボ
講座の様子

 周囲との関係の中で自己嫌悪感を抱いたり、他者を優先して自分の気持ちを後回しにしてしまったりする女性たちに自己尊重感を取り戻してもらうための5回連続講座を開催しました。講師はフェミニストカウンセラーの加藤伊都子さんです。

 まず最初に、自己尊重とは自分を大切にするという意味であり、それは「とりあえず今の自分を自分で認めること」というお話がありました。そして女性が自己尊重感を持ちにくいのは、ジェンダーの構造が社会にもたらす効果と大きな関係があることについてとてもわかりやすく説明していただきました。自己尊重スケールなどのチェックリストにも取り組み、自分たちがいかにジェンダー規範に囚われているかを実感することができました。

 「ほめ言葉はお金の要らないプレゼント、出し惜しみせずまず自分にそういう言葉を使いましょう」とのことで、2~3人のグループに分かれて、「自分をほめるレッスン」にも取り組みました。欠点や短所と感じる部分も見方を変えれば長所であるという気づきにつながりました。参加者それぞれが「これからの私は」に続けてどんな自分になるかの宣言も行いました。

 また、相手を尊重しつつ、自分の気持ちを大切にして過不足なく相手に伝える自己主張の仕方についても説明いただき、ロールプレイも行いました。参加者の多くが、身近な相手との関係だからこそ、自分の気持ちをうまく言葉にして伝えるのが難しいという経験をしているようでした。講師からは「気持ちの中のモヤモヤは、言うべき相手に、言いたいことを、言いたい分量、言うまではなくならない。出さずにためておくと気持ちは変質してしまい、何が言いたいのかわからなくなるので、怒りが変質して恨みに変わる前に小出しにすることが大事」だとのお話がありました。

参加者の声

  • 同じ悩みを持っている方がたくさんいて、共感できました。自分の人生、大切にしていこうと思います。そして、声に出して意見を言うことが苦手なので、少しずつ自信を持って発言できるようになりたいです。
  • 苦しみの元がわかって嬉しかったです。両親の呪いから解放されそうです。
  • しんどい想いが強い中での受講だったが、最後は涙が止まりませんでした。ありがとうございました。
  • 女性が置かれてきた社会背景という大きな視点から、段階を追って自分の心に視点を向けて考えることができたので、内証する視点を広く持つことができました。自分の考えや感情(特に負の感情)を伝えるのは悪いことだと思っている自分に気がつけました。これからはI messageを使って自分のことを伝えることで、より良い関係を築けるようになりたいです。自分と似た体験をしている人の話を聞くことができ、自分だけじゃないんだと思えました。
  • 自分のことを優先するのは気が引けてしまうことが多かったのですが、結局溜めてしまうと相手にも悪いことになってしまうなと思ったので、もう少し自分のことをさらけ出そうと思います。