令和4年度パートナーとの関係で悩んでいる女性のためのグループ
夫や交際相手などのふるまいについて悩んでいる方を対象とした学びと語り合いのためのグループを3回にわたって開催しました。
フレンテには身体的DVはもちろんのこと、他にも様々な種類のDVに関する相談が寄せられています。その中でも一番多いのが精神的DVです。言葉や態度で相手を追い詰めたりすることもれっきとした暴力であり、被害者の心に深い傷を残します。しかし心の傷は目に見えないので、「殴られているわけじゃないし…」「私が悪かったのかも…」「優しくしてくれることもあるし…」と考えてしまい、DVを受けていると自覚できないまま我慢を重ねたり、苦しみ続けたりすることになりがちです。また、他人に相談しても理解されにくいので孤立感を抱えることにもなります。
そこで、このグループでは自分に何が起きているのかに気づくために学び、同じ気持ちを抱える者同士で語り合って共感しあい、自分のできることを考えていきました。毎回マインドフルネス瞑想の後、１月は「DVの基礎知識」、２月は「モラルハラスメントのケースワーク」、3月は「私を大切にする自尊心とセルフケア」をテーマとして講義やワークを行いました。
DVはジェンダーバイアスが基で起こる社会的な問題であること、被害者は逃げたくても逃げられない状態にされてしまうこと、精神的DVがあるパートナーとの会話の例などについて学び、気づきや感想を語り合いました。傷つきから回復するために自尊心を育む方法についても学び、参加者それぞれが簡単に実践できそうなセルフケアについて考え、アートワークに取り組みました。
知識を持つこと、安心できる場所で人と繋がることで、その人が本来持っている力を取り戻す助けになるようです。「心が軽くなった」「新たな気づきと自分を発見した」などの声をお寄せいただきました。
- 皆さんの体験や気持ちを聞かせていただいて良かったです。自分の気持ちも話すことで心が軽くなりました。
- 今さらながら、この問題はとても根深く、かつたくさんの人が悩んでいるのだな、と感じました。まだまだ社会環境はDV容認の空気が残っているんだなと思いました。
- とてもわかりやすくお話しいただいて、とても勉強になりました。色々と勉強させていただいているのに、なぜか自分にも悪い所があったんではないか、との思いがぬぐえないのは、やはり長い間しみ込んでしまった被害のせいなのかあとつくづく思います。一日も早く乗り越えられるようにもっともっと勉強したいです。
- 押し込めていた気持ちを基本に立ち返って整理する時間になりました。
- 私を大切にする自尊心のお話、私に一番欠けていることなのでとても勉強になりました。
- すごく楽しかったです。自分はパートナーから逃げられないから人生終わりだと思っていたけど、まだまだできることはたくさんあるんだ!と気づけました。
