“微”毒親 時々しんどい母との関係

開催日
2022年6月12日(日曜日)
開催場所
三重県生涯学習センター4階 大研修室 
講座の様子

 講師にフェミニストカウンセラーの加藤伊都子さんをお迎えし、母親との関係にもやもやしたものを感じたことがある方に向けての講演会を実施しました。

 講演では、まず毒親という言葉の元を辿ると、スーザン・フォワード著の『毒になる親(Toxic Parents)』という書籍において、子どもに必要な援助をしない親について書かれたのが始まりだということ、毒親という言葉が知られるようになり、それは時代とともに変化してきているということを話していただきました。

 今回のテーマである“微”毒親とはどんな親かというと、『毒になる親』に書かれているようなことはしないけれど、過干渉だったり、しようとしたことにそれとなく反対したり、娘からすると自分を否定されているような言動にもやもやを感じるような親のこと。娘側が感じる毒は、母からすると「女性はこうでなければいけない」という、その時代のジェンダー役割の中で娘を育てること、それが母親である自分の役割だと思ってきたからこその言動であるということを、さまざまな書籍の紹介も交えながら伝えていただきました。

 また、母親という女性は、いったいどんな環境で育ってきたのか、どんな時代に生きてきたのか、どんな人間関係の中にいたのか、ということを知ることで、母から自分への言動を客観的に見ることができる。それは「母を許すこと」なのではなく、「自分自身を許すためのこと」だというメッセージをいただきました。参加者の方からは「自分のせいじゃないと思え、涙が出てきた。」という感想がありました。

参加者の声

  • 会場に来てみて人の多さに驚いた。親との関係性に悩むこと自体がおかしいかもしれないと思っていたので少し安心できた。
  • 自分の親が毒親だったのだと気づかされた。毒親に育てられた自分が、子どもに同じことをしているのではないかと不安。親と同じようにならないよう気を付けているつもりだけど、子どもにとってはきついのかもしれないと感じた。
  • 自分が親になった時、良い親でなければ!と別人になったように思ったことが思い出された。母親だとしても自分を大切にしないといけないと思えた。