令和3年度 フレンテみえ 女性に対する暴力防止セミナー これからの男のたちへ

開催日
2021年11月23日(火曜祝日)
開催場所
三重県文化会館 1階 レセプションルーム

 内閣府「女性に対する暴力をなくす運動」期間(11月12日から25日)に合わせて毎年開催している講演会。今回は、ベストセラー「これからの男の子たちへ」の著者である弁護士の太田啓子さんを講師にお迎えしました。(リモート出演)

 離婚案件を担当している弁護士の間では、「モラハラ夫の養成講座があるんじゃないか」と話題になるほどDV加害者である夫たちはよく似ているそうです。性別による深刻な経済力の差や、性別役割分担意識が根強く残っている社会構造があるゆえに、DVや性暴力の加害者となることに繋がっていると、グラフや動画を交えながらわかりやすく説明していただきました。

 このような社会の中では子どもが性差別意識を持ってしまうのは当然の成り行きであるから、まず大人が自分自身のなかにある性差別意識に気づき、そぎ落とし、子どもに引き継がせない意思が必要であると語られました。

 自分自身が暴力を振るわないだけでなく、「沈黙しない」ことも重要であるとし、「行動する傍観者」という動画もご紹介いただきました。実際に社会の中で暴力を目にした時、まずは自分のできることから行動していくために大いに参考になるものでした。

参加者の声

  • 子どもの頃から性について正しく学ぶ機会を作るために大人たちが環境を整えることで、間違った性についての知識を学ばないと思う。特に男の子の特権意識を変えていけるような社会を作っていきたいと思いました。 それには、このような企画を日本全国の行政が企画したり、性差別や性暴力の無い社会づくりを目指していったりすることが不可欠です。文科省や厚労省等が本気で実践に向けて行動してくれることを望みます。私は、あきらめずに身近なところから声を上げていきたいと思います。
  • マジョリティの問題など、すべての差別の根底になるもの。 自分の中にもあり、それらを意識しながら生活することの大切さを学ぶ良い機会になりました。
  • 「男らしさ」にまつわること、性暴力のこと。男らしさと暴力との親和性。ここをどう切っていくかが課題。対等な関係の男女のやり取りのモデルの少なさを感じ、良いモデルを出していく大切さも感じました。
  • 息子と娘がおり、被害者にも加害者にもなってほしくないと思っています。今までは、願うだけしかできませんでしたが、伝える方法を教えていただきましたので実践したいと思います。