平成25年度 女性のための自己主張トレーニング

開催日
5月11日、18日、6月1日、15日、29日(全5回・いずれも土曜日)
開催場所
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」
講師
中川 和子さん (フェミニストカウンセリング堺 フェミニストカウンセラー)

 フレンテみえ相談室には多くの女性から対人関係の相談が寄せられます。女性は自分のことより、相手のことを考えがち。相手の気持ちを考えすぎて、自分の気持ちが言えなかったり、気持ちと反対の行動をとってしまったり…特に、「NO」を言うのは難しいと感じている女性からの相談が多く寄せられます。
 フレンテみえではこのような女性たちからの悩みを受け止め、自分の思いを自分に合った言葉で、過不足のない伝え方を学ぶ「自己主張トレーニング」を毎年開催しています。
 今年は「きちんとNOが言える自分になる」ことを目標にしたトレーニングでした。40名の応募があり、抽選となりました。

講座の様子の写真

 自己主張トレーニングの様子

こんなことを学びました!

自己主張トレーニング理論編

 自己表現のパターンには、1.非主張的表現2.攻撃的表現3.主張的表現があります。日常よくある場面を想定し、普段の自分の表現パターンについて考え、非主張的な表現や攻撃的な表現がもたらす悪循環について学びました。まず、自分がどう考え、どんな気持ちでいるのかを知ることが第1ステップ。その後それを整理し、相手に伝わる言葉にしていきました。

自己主張トレーニング実践編

 始めに、自分の意見を言うことが、相手にとって良くないことだという思い込みについて考えました。女性は幼い頃から「でしゃばらない」「愛想よくする」ように育てられることが多く、なかなか思っていることを言葉にしづらい傾向があります。自己主張をわがままと感じてしまう人もいます。
 次に、「言いたいことを言葉にする」ために1.言いたいことは何か2.言う理由は何か3.言えない理由は何かを考え、伝え方を考えていきました。自分を主語にして話す「Iメッセージ」、相手に聞いてもらったと感じてもらえる「受容のYouメッセージ」、「NO!に慣れる」などのワークを通じて、少しずつ表現に慣れていきました。
 自分には「人と違っていい」「自己表現してもいい」「ありのままを感じてもいい」などの権利があり、同時に相手にもこの権利があることを意識しながら自己主張することが大切だと学びました。
 最後に、ひとり一言宣言で、目指す自分になるための今日がスタートであることを参加者全員で確認しました。講座修了生で自己主張の練習をするグループ「あさがお」が発足し、定期的に集まって自分の気持を自分に合った表現で相手に伝える練習をしています。

参加者の声

  • 「NO」が言えないので、どうすれば言えるようになるか、この講座に期待して申し込みました。進んでいく中で、自分の気持ちを大切にしながら、話をすること、我慢しないで言ってみることを学びました。言うことによって気持ちがすっきりし、軽くなっているように感じます。自分のことを好きになるきっかけをつかんだ気がします。
  • 自分の気持ちを大切にすることを、まず第一に考えて生きていこうと思いました。グループやペアで練習することは、とても新鮮で自分の傾向を知るよいきっかけになりました。今回の講座を通し、他の方と話をしたりして自分が外的抑圧をそのまま受け取って、自分自身を攻撃していたんだと気付けました。
  • 自己主張はとても難しいことですが、伝え方のコツを使って自分の気持ちを大切に伝えることで、相手は変えられないけれど、相手との関係性を変えることができるということが分かりました。とても新鮮な考え方だと思いました。生きづらいと考える女性が多いことにびっくりしました。