女性のための自分も相手も大切にするトレーニング

開催日
2019年9月14・28日、10月26日、11月2・30日(各土曜日)
開催場所
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」セミナー室C ほか
講師
フェミニストカウンセリング堺 杉本志津佳さん

昨年度までの「女性のための自己主張トレーニング」が、タイトルも内容も見直して生まれ変わりました。定員をはるかに超えるお申し込みがあり、参加者は抽選で選ばれました。

『自己主張』とは「わがままを押し通すことなのではないか」という声を聞くことがあります。この講座で学ぶのは「相手を尊重しながら、自分の気持ちも大切にして、自分の気持ちを過不足なく伝える技術」です。多くの女性は相手を嫌な気持ちにさせないことを重視し、無条件で相手を優先にしがちです。そして自分の本当の気持ちを後回しにしていると、自分でもどう感じているのかわからなくなり、言葉にすることもできなくなってしまいます。

講義では、コミュニケーションを難しくするものを三大妖怪に例えてわかりやすく教えていただきました。自分ってダメだなあと思わせる妖怪【だめーん】、人からどう思われているか気になる妖怪【キニシローさん】、つい人と自分を比べてしまう妖怪【くらべえ】です。講義やグループワーク、ロールプレイを通してこれまでの自分のコミュニケーションのパターンを見直し、「なぜ言えなかったのか」「本当は何を言いたかったのか」に気づいていくことは、「自分と出会い直す」作業であり、「相手とどんな関係を築いていきたいか」を考えることに繋がりました。

最終回では、「自己表現する権利」や「Noを言う権利」など、10か条の「心の基本的人権」について説明がありました。杉本先生からは「女性が自分の意見を言うことは、周囲から抵抗を受けることがまだ多い」というお話がありましたが、この「心の基本的人権」を心に留めておくことは、自分を表現する上で大きな励ましになるはずです。

講座終了後、引き続きロールプレイでコミュニケーションのトレーニングを続けるグループ「雪だるま」が立ち上がり、継続して学びを続けています。

参加者の声

  • 講座と講座の合間の時間に、自分の考えがどんどん変わっていく。5回講座で長いことも良かった。講座を踏まえて実践してみたりして、最後まで良い時間でした。
  • 長い間悩んでいたことがこの講座でヒントをいただけました。あとは実行のみだと思っています。
  • 講座を受けるたび、自分をじっくり見直す時間が持てた。私は自分の思いを伝えるより、相手の話を聞く機会が多いので「言える」感覚を持つ大切さを大切にしていきます。
  • 「自分がどうしたいのか」後回しにしすぎて考えたことがなかったです。私にも権利があることを教えていただきました。
  • 「Iメッセージ」の大切さ、主張したら相手のことにも耳を傾けることの大切さをよく理解できました。しんどくなったらこのトレーニングのことを思い出そうと思います。