地域リーダー養成講座
仲間とともに歩むために
ピアサポート/ピア・カウンセリングの基礎

開催日
2019年10月13日(日曜日)
開催場所
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」  2階 セミナー室A
講師
大賀 一樹さん(公認心理師、臨床心理士、NPO法人共生ネット理事)

 皆さんは困難に直面したときにはどうしますか?法律のことであれば弁護士に、医療的なことであれば病院に、地域のことであれば行政機関に相談するなど、専門機関からサポートを受けることが多いかもしれません。
 しかしそれだけではなく、同じ経験をした仲間同士の助け合い「ピア・サポート」の場に加わることも専門家によるサポートと同じくらい助けになることがあります。
 今回、フレンテみえでは地域でピア・サポート活動をする方々を増やし、支援の場を広げるための講座を初開催しました。講師の大賀さんはセクシュアルマイノリティをはじめとする様々なピア・サポートの活動をされており、その経験をもとにワークや講義でピア・サポートの基礎や実践方法についてお話しいただきました。

大賀さん講義写真

ワークの様子1

 まず、安心・安全な場を作るため、『ここには多様な人たちがいること』、『他人の話を否定しないこと』、そして『自分の話も否定されずに聞いてもらうことができる権利があること』など、参加者全員で「グラウンドルール」の共有をした後、アイスブレイクとして体を使ったワークやグループでの自己紹介などを行いました。最初は緊張した表情をされている参加者の方も時間が進むにつれて、少しずつ打ち解け、笑顔を見ることができました。

 参加者の皆さんが打ち解けてきた頃合いをみて、講師が出した次の課題はなんと「グループでUFOを呼ぶ踊りを考えてください」というものでした。みなさん最初は戸惑っていましたが、「自分の案が否定されることなく受け入れられる」体験を重ね、最終的にはそれぞれの個性が光る「UFOを呼ぶ踊り」が披露され、会場全体が多いににぎわいました。
ワークの様子3

 ワークを体験していただいた後は、講義としてピア・サポートを実践するうえでの知識を学びました。
 講師からはピア・サポートの場は「心理的な安全性」を確保することが大切で、そのためのポイントとして

「多様な背景を持った、多様な人がいることを前提とする」
「参加者の希望や場の状態に合わせてルールを変えることができるようにする」ことなどが紹介されました。

講義の様子

 参加者の中にはピア・サポートを普段から実践されている方も多数いらっしゃいましたが、こうして学ぶ機会はあまりなかったようで、講師の言葉を真剣にメモする姿がたくさんみられました。
 講座終了後、講師に熱心に質問をする参加者の姿もみられ、今日の講座に参加された方がより地域で活躍できるという手応えを感じられる講座となりました。

参加者の声

  • グループワークが多かったので、いろいろなことを考えさせられました。楽しかったです。
  • 大賀さんに出会えて、お話を聞くことができて、いい一日になりました。
  • ピアサポートの理論から実践まで行っていただき、興味深い講座でした。