平成30年度女性に対する暴力防止セミナー 漂流する少女たちに寄り添って

開催日
2018年11月18日(日曜日)
開催場所
三重県文化会館 大会議室
講師
NPO法人BONDプロジェクト代表 橘ジュンさん

 11月12日から25日の内閣府「女性に対する暴力をなくす運動」の期間に合わせ、若年女性を取り巻く現状や、被害者への関わり方などについてのセミナーを開催しました。

 貧困、虐待、性暴力、望まない妊娠・出産、非行、自傷行為など、生きづらさを抱えた少女たちがいます。少女たちは情報を知らなかったり、安全な大人との繋がりがなかったり、自己肯定感が低く自責感が強かったりするために、なかなか支援に繋がることができません。少女たちを性的に搾取しようとする大人の存在や、保護されても必要なケアが受けられないまま、結局、行き場をなくし、さまようことになってしまう少女たちの現状について講師のNPO法人BONDプロジェクト代表の橘ジュンさんからお話しいただきました。

 行き場のない少女たちを保護し自立できるように支える活動をする中で、橘さんが大事にしていることは、少女たちの可能性を信じ、一人一人の葛藤に寄り添うことだそうです。

 また、実際に起きた事例を交えた対応例のお話では、活動をされている橘さんならではの臨場感があり、少女たちが受ける性暴力の実態について、とてもリアルに感じることができました。大人が少女たちを取り巻く現実を理解し、どんな支援ができるかを考えていくための気づきを得る講座となりました。

講座の様子

参加者の声

  • 少女たちの危うさ、困っていることを言語化できない、といった現状を実感することができた。自分に何ができるか大きな課題ではあるが、そうした課題に真摯に向き合い、考えていくことが大切だと感じた。
  • よく耳にする「援交」「パパ活」等の裏には、女の子たちの家庭環境など、なかなか相談しづらい悩みがあるということを知ることができた。
  • その子どもが原因でなく家族、学校の中での居場所がない子どもたち、また、どんな被害にあうか理解できない子ども達のあやうさを現実として理解できた。家族とは、家庭とは、を改めて考え直す機会をもつことができた。