女性に対する暴力防止セミナー
さかした日出美一人芝居 電話の女

開催日
2017年11月19日(日曜日)
開催場所
三重県文化会館 1階 レセプションルーム

一人芝居という形でDV被害の状況を体感

毎年、1112日から25日の「女性に対する暴力をなくす運動」の期間に合わせて行っている「女性のための暴力防止セミナー」。今年度は「一人芝居」というこれまでに無かった形で、女性に対する暴力に関する問題をより身近に感じてもらおうと企画しました。

さかした日出美さんは、女性の内面を独特の雰囲気とセリフ回しで演じ、一人芝居を得意とされている女優さんです。そして今回の演目「電話の女」は、DV(ドメスティック・バイオレンス)に対する理解の裾野を広げることを目的に作られた作品で、これまで東京、宮崎など全国のさまざまな場所で上演されています。

劇は、友人からの一本の電話をきっかけとして、DV被害の状況が次第に明らかになっていき、平穏な日常が変わっていく様子が生々しく描かれており、DVは決して珍しいものではなく、平穏な日常の中に潜む問題であると考えさせられるものでした。

さかしたさんの迫真の演技に照明・音響効果も加わり、皆さん一人芝居の世界に引き込まれているようでした。「よくこれだけリアルに表現できると感心した。」と、さかしたさんのリアリティのある演技に絶賛の声も多くあり、劇をご覧になった方が、DVの深刻さを切実に感じる機会になったのではと思います。

身近な問題であるDV

アフタートークでは、暴力を受けた女性を支援されている「かけこみ女性センターあいち」スタッフの方から、DV被害を取り巻く現状や支援についての説明があり、皆さんは配布された資料に目を通しながら真剣に耳を傾けておられました。

セミナー終了後は、「女性に対する暴力防止」を訴える「パープルリボン運動」の啓発イベントを行いました。イベントでは、来場者の皆さんに運動のシンボルであるパープルリボンをパネルに貼っていただき、1つの大きなリボンを作りました。貼っていく中で「自分にできることから始めていこう」と決意を新たにされる方もいらっしゃいました。

今回の劇が友人からの電話に出ることから始まったように、DVは決して遠い世界の出来事ではなく、自分の身の回りでも起こりうる問題です。

今回の講座は、DVは身近な問題であることを知っていただき、また、身近な人がDVにあっているのを知ったとき、どうすべきなのかを考えていただく機会になったのではないかと思います。

参加者の声

  • 芝居という形でDVに対する理解を深めやすかった。
  • DVの発見、気づきや相談された時の対応について考えさせられました。
  • DVといえば“暴力”というイメージがあったが、もっと広範囲で、深刻なものであると感じた。
  • 自分では関係ないと思っていたが、当てはまるところがあってびっくりした。
  • アフタートークの話が大変参考になった。