熟年離婚を考えたとき

開催日
2016年9月21日(水曜日)
開催場所
三重県総合文化センター内

フレンテみえの相談室には離婚についての相談が多く寄せられます。その中には熟年の方からの相談も多く、「子どもたちが自立したら離婚をしたい。」「今からでも独りで生きていけるのか不安。」という声が聞かれます。熟年になってからの離婚は主に経済的な不安を抱えています。そんな方たちを対象に、ファイナンシャルプランナーの嶋田衣余さんを講師にお迎えして「熟年離婚を考えたとき」という講座を開催し、お金にまつわる漠然とした不安を具体的な形にして、その不安を解消するためにどんな行動を起こしたらよいかについてお話しいただきました。

まず現在の結婚生活を振り返り、離婚することのメリットとデメリットの両方を明らかにするというお話から始まりました。デメリットがあいまいなまま離婚して後悔することのないようにするためです。そして現在の家計状況を把握し、離婚後にどんな生活を送ろうと思っているのかイメージして、必要な経費を具体的な数字として表すためのワークシートも配られました。その後、財産分与、慰謝料、離婚成立までの婚姻費用、年金分割、ライフプラン、就労の考え方などについて説明いただきました。年金分割の仕組みについては多くの方がわかりにくいと思っていたり誤解していたりする部分がありますが、講師から詳しくお話を聞くことで疑問が解消されたと思います。求職者支援制度や高齢者の再就職などに向けた「生涯現役支援制度窓口」のご案内もいただきました。

離婚以外でも天災や人災、失業、病気などで家族の状況が変わることは起こりえます。離婚を選択する、しないに関わらず、お金の問題を十分に考えることは誰にとっても必要なことだと言えます。それが結婚生活、ひいては自分の人生を自分らしく生きるための選択肢を増やすことにつながるということを教えていただいた講座でした。

参加者の声

  • ファイナンシャルプランナーからライフプランの計算の仕方を教えていただけて良かったです。自分一人で考えていても抜けている所があるので、やっぱり専門の方に教えていただくことは必要だと思いました。
  • まずは情報収集、自分の生活の振り返りをすること、行動に移す、の3点を踏まえて自分の頭をすっきりさせ段階を踏んで、これからの老後を明るく生きていこうと思いました。
  • 結婚して22年になります。お姑さんも面倒見て、子どもも来年で大学卒業です。これからは独りで生活をしてみたい。やはりお金が大事だと考えさせられました。
  • 年金分割や離婚後のライフプランを考える上で必要な具体的な情報が聞けて良かったです。