定年を迎えた男性へ 家庭円満コミュニケーション講座

開催日
2015年12月20日(日曜日)
開催場所
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」  2階 セミナー室A
講師
吉岡俊介さん(シニア産業カウンセラー・キャリアコンサルタント)

 定年を迎え、これから第2の人生をスタートさせたい!しかし、仕事ではうまくいっていたはずなのに、家庭や地域の中だとなぜだか上手くいかない・・・。
 そんな悩みを抱えた男性に向けた、家庭や地域での暮らしで役立つコミュニケーション法を身に付けるための講座を開催しました。

 まず、男性相談の中で多く語られる、夫婦関係や人間関係の悩みから、男性のコミュニケーション・スキルの貧しさについてお話がありました。男性は「勝たねばならぬ」「泣いてはならぬ」という「男の鎧」をまとっており、そのせいで「つらい」「悲しい」「苦しい」といった一次感情を吐き出すのが苦手。それを言葉にできないと、抑うつ状態になってしまうことや怒りの感情が他者に向けて爆発してしまうことがあります。そうならないためには、自分の言葉で自分の気持ちを表現することが良好なコミュニケーションの一歩だとのことでした。 講座の後半では参加者全員で「うれしい」「大好き」「悲しい」「さびしい」「ありがとう」などを声にだして言うことで、自分の感情を言葉にする練習を行いました。
 またコミュニケ―ションのタイプを以下のようにご紹介いただきました。

  1. 「ノン・アサーティブ」
    (自分を抑えて相手を立てる)
  2. 「アグレッシブ」
    (相手を抑えて自分を通す)
  3. 「アサーティブ」
    (お互いの主張や立場を大切にする)

 「ノン・アサーティブ」「アグレッシブ」の共通点として自己受容度や自己肯定感、ストレス耐性が低く一次感情をため込む傾向にあり、お互いに良好な会話のキャッチボールをするために、アサーティブなコミュニケーションを目指しましょう、というお話がありました。

 男性は「何があったのか」、「どういう結果になったのか」、という事実中心のコミュニケーション(レポート・トーク)が多く、相手の感情に寄り添った共感中心のコミュニケーション(ラポール・トーク)が苦手な方が多いそうです。
どちらかが正しいということではなく、仕事では事実中心、家庭では共感中心、というように2つを使い分けることが他者との良好な関係を築くためのポイント、とのことです。
 講座が始まるまでは男性たちの緊張した姿が目立ちましたが、実践を通してコツを知り、終了後には参加者同士、打ち解け、和気あいあいと談笑する姿がみられました。

講座風景

参加者の声

  • 今の自分の家庭での問題その通りのテーマ。自分を見直すヒントを下さり、ありがとうございました。原因がわかりました。
  • コミュニケーションの大切さがよく分かりました。
  • やわらかい言葉を勉強させていただきました
  • コミュニケーション方法の勉強になりました。現在妻とケンカ中ですので、帰って今日の結果を活かします