平成27年度 地域リーダー養成講座
男女共同参画の視点から相談支援を考える

開催日
2015年9月2日、16日(各水曜日)
開催場所
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」、三重県四日市庁舎大会議室
講師
加藤伊都子(かとういつこ)さん (フェミニストカウンセリング堺 フェミニストカウンセラー)

 男女共同参画の視点をもって地域で活躍できる人材の育成を目的に実施している「地域リーダー養成講座」。例年、さまざまな分野での男女共同参画推進につながるよう地域の課題に応じた切り口で企画していますが、今年度は、日々、地域住民からの相談を受け、支援にあたっている民生委員、児童委員の皆さんを対象に、様々な問題の背景に潜む「ジェンダー」の視点を踏まえた相談支援について考える講座を、初めて開催しました。

 

 講師は、フェミニストカウンセラーとして「フェミニストカウンセリング堺」および行政相談室等でのカウンセリングのほか、全国で数多くの研修や講演活動を行っている加藤伊都子(かとういつこ)さん。私たちの中に根づいている「男らしさ、女らしさ」の意識や「ジェンダー(社会的・文化的性別)」、それに基づく差別や格差に気付き、新たな被害を生み出さずに相談者を支援するために必要な視点や情報を、ワークを含め約3時間にわたってお話いただきました。

 

 ジェンダーの意識は誰にでもあるもので、相談を受ける立場の人もまずは自分自身がそれを自覚することが大切。また、この社会に当たり前にあるジェンダーを背景とした差別や格差のなかでは、中立といってもどうしても「強い立場の側」に寄ってしまうものであるため、まず「弱い立場の側」にできる限り踏み込んだ上で、社会通念やジェンダーに基づいた判断をしないように心掛けることや、性的少数者、DV、性暴力、母子家庭などについての思い込みに対する正しい知識・情報を踏まえながら、たくさんのメッセージが伝えられました。

 

 なるべく多くの皆さまにご参加いただけるよう、津会場と四日市会場で同じ講座を2日間開催したのも初めての試みでしたが、合わせて100名ほどの民生委員、児童委員の皆さんにご参加いただきました。中には、参加できなかった委員にもぜひ今日のお話を伝えたいと声をかけてくださる方も。講座満足度もたいへん高い結果となりました。

 地域リーダー養成講座では、今後も地域の様々な立場の皆さんと協力、連携しながら、男女共同参画の視点やそれに基づく支援につながる企画をお届けしたいと思います。

講座風景写真1
講座風景写真2
講座風景写真3
講座風景写真4

参加者の声

  • 男女共同参画の理解が深められた。ありがとうございました。
  • 「ジェンダー」意識の大切さがよくわかった。
  • 相手に自分の考えを押し付けてはいけない。反省しなければと思うことがたくさんありました。
  • ジェンダーについて意識し、今後の民生委員の活動につなげていきたい。