平成27年度女性のための自己主張トレーニング
フレンテみえ相談室には、多くの女性から人間関係についての相談が寄せられます。
女性たちに求められる「女らしさ」としての優しさや従順さ。そのようなジェンダーに基づく価値観で、女性は関係調整役やケア役割を担うものとして育てられがちです。そのせいで、本当は言いたいことを我慢したり、他人の気持ちを優先して自分を後回しにしたり・・。このような女性たちからの悩みを受け止め、自分の気持ちを自分に合った言葉にして、過不足のない伝え方を学ぶ「自己主張トレーニング」を毎年開催しています。今年も定員を大幅に超える50名の方から応募があり、抽選となりました。
講座では、講師の具ゆりさん(ウィメンズカウンセリング名古屋YWCA フェミニストカウンセラー）から、自己主張のポイントを学ぶとともに、自分自身の気持ちをしっかりと見つめるための充実した講義やワークが行われました。参加者は、夫や子ども、職場の同僚や上司に言いたいことが伝えられない・・など、抱える悩みはさまざま。「他の人を気にしすぎて、自分がどう思っているのか、どうしたいのかが分からない」そんな声が参加者から語られました。
このトレーニングは単にスキルを得るものではありません。講座5日間だけでなく、日常生活の中で、日々感じる自分の気持ちや言動を見直しながら、「自己主張」を練習する機会にしていきます。自己主張に大切なことは、まず自分の感情や相手に何を伝えたいのかを知ること。そして、「自分はこう思ってもいい」「否定的な感情も大切な自分の気持ち」と、まるごとの自分を尊重することが大切です。
また、私たち一人ひとりには、「人と違っていい」「自己表現してもいい」「ありのままを感じてもいい」などの権利があります。同時に相手にもこの権利があることを意識して、自己主張することが重要だということを学びました。
講座終了後には、自己主張の練習を継続的に行うグループ「あさがお」が発足。これからも定期的に集まり、自分の気持ちを自分にあった表現で伝える練習を行っていきます。
- 今まではモヤモヤしていた自分の気持ちがどんな気持ちなのかを考えて自分らしい生き方を今後見つけていきたいと思いました。
- 自己主張とは、言えばいいという訳ではなかったということが驚きでした。
- 自分の気づいていない感情、考え方のくせ、不合理な思い込みなどが少しずつわかってきて、これを基に前に進める気がしてきました。
