エンパワーメント・スクール2008
女性のライフサイクル研究コース「わたしの人生」を取り戻す!
自分自身の生き方をみつめるためにちょっと進んだ学習をしたい女性たちが集まる「フレンテみえエンパワーメント・スクール」。今年は「女性のライフサイクル研究コース~『わたしの人生』を取り戻す!」が開講されました。

後半人生を自分らしく生きたい
県内全域から集まったのは、30代から70代の女性たち。「『わたしの人生』を取り戻す!」という講座のタイトルが印象深くて参加を決めたという方が多く、このような講座という場自体が初めてという方もたくさん来られました。子育て、仕事、介護…いま直面している問題はそれぞれですが、家族や周囲の期待に応えるべく日々をこなしながら「私の人生はそれだけでいいのかしら?」「ちょっと立ち止まって自分の生き方に向きあう機会がほしい」という思いは、世代を越えて切実でした。
講義+語り合い、という講座スタイル
全4回の講座は、各回講義(2時間)+語り合いの時間(1時間20分)という構成で行われました。講義を担当する講師は、皆いきいきと自分らしく生きることを実践してきた“ちょっと先行く”女性たち。地域で始めた仲間との市民活動、メディアのジェンダー分析、対人コミュニケーションのワザなど、それぞれの切り口で、さまざまなワークを取り混ぜながら、自分らしい後半人生を手にするためのヒントを話してくれました。

(雑誌の中で男性/女性はどのように扱われているかを分析するワーク)

(真ん中の椅子を自分に見立て、声をかけながら「しがらみの糸」をほどいていくワーク)
講義の学びを、いまの自分自身にひきつけて考えてみるのが後半の「語り合いの時間」。7,8人ずつの小さなグループに分かれ、スタッフの進行のもとにそれぞれが感想や考えたことを出し合いました。自分自身の生き方や気持ちを、知らない人たちの間で語るということ自体が日常生活ではあまりない体験です。それでも回を重ねるにつれ、参加者の間には温かい雰囲気が育まれていきました。参加者たちは、周囲の要求に応えてばかりの人生では満たされなかった思いに共感しあい、互いをねぎらいあいながら、それぞれの道を考えました。「まじめなことをまじめに話せる場だった」「世代の違う方も同じような悩みをもっていることがわかり、とても参考になった」という感想も寄せられています。講座終了後には参加者有志によるグループ「未来」が誕生し、フレンテみえ登録団体として語り合い活動を続けています。
女性たちの声をかたちに
「フレンテみえ エンパワーメント・スクール」は、フレンテみえ相談室に寄せられた女性たちの日々の声を手がかりに作られた企画。毎年多くの女性たちから支持されています。女性たち自身がその生き難さを客観的にとらえ直して自分らしい生き方を選択していく手がかりを、フレンテみえではこれからも提案してきたいと考えています。来年度の企画もどうぞお楽しみに!
- 自分の中にもちゃんと力があると思い出させてもらいました。
- 日頃感じていることや危機感を覚えていることをそのまま形にしてくれているような講義でした。
- 気持ちの再確認をすることができました。いろんなツールがあることを知り、もっと試してみたいと思います。
- わたしらしくどうありたいか、この年になって中味の充実…また強く感じた午後のひとときでした。
- 講義の内容だけでなく、“ちょっと先行く”モデルとして多彩な講師さんに会えてとっても力をもらえました。
- みなさん自分のことを大切に考えていて率直な語りあいができて良かったです。個人的なことだけど、どこか共通した思いもあり、毎回楽しみでした。