平成23年度 女性のための自己主張トレーニング

フレンテみえではこのような女性たちからの悩みを受け止め、自分の思いを自分に合った言葉で、過不足のない伝え方を学ぶ「自己主張トレーニング」を今年も開催しました。
この講座は毎年人気が高く、今年も定員を上回る応募があり、抽選となりました
こんなことを学びました!
自己表現に強くなる!
自己表現には、①非主張的表現②攻撃的表現③主張的表現があります。自己主張トレーニングがめざす表現は、③主張的表現です。トレーニングでは、相手を尊重しつつ、自分の気持ちを大切にして、自分の気持ちを過不足なく伝える方法を練習しました。
女性が自己主張しづらいのはなぜ?
ワークをする中で受講生は女性が断りづらいことや、自分の意見を言いにくいことが分かりました。女性は幼い頃から「でしゃばらない」「愛想よくする」ように育てられることが多く、なかなか思っていることを言葉にしづらい傾向があります。自己主張をわがままと感じてしまう人もいます。トレーニングでは、自分には「心の基本的人権」として「人と違っていい」「自己表現してもいい」「ありのままを感じてもいい」などの権利があり、同時に相手にもこの権利があることを意識しながら自己主張することが大切だと学びました。
自分の気持ちを相手に伝えるためには
“あなた”を主語にした言い方“YOUメッセージ”は、相手を非難したり、命令する内容になるので、コミュニケーションがうまくいきません。“私”を主語にした“Iメッセージ”には、その人の気持ちや考えていることを伝えられる力があり、自分の気持ちを伝える良い方法だと学びました。
実際に言ってみよう!

次に自分の気持ちを伝えるために、言いづらい理由や事実説明などを表に書き込み、自分の表現を作りました。そして、その表現を実際の場面を想像して、相手に言ってみる練習をしました。
最後に
全5回のトレーニングで自分の気持ちを過不足なく相手に伝える方法を理論とグループワークを通して学びました。このトレーニングは自己主張のスタートラインです。自分の気持ちを言葉にして、相手とコミュニケーションすることを実践していくことで、自分も相手も尊重する関係を作ることができます。
受講生からもっと練習の場が欲しいという声があり、修了生で自己主張の練習をするグループ「スマイル」が発足しました。トレーニング修了後は定期的に集まり、自分の気持を自分に合った表現で相手に伝える練習をしています。
講師 小田切由里さんから一言!
「他者優先」で生きることを「女性らしさ」とされる雰囲気の中で育った私たちは、自分のありのままの感情を感じ、それを表現することに慣れていません。特に女性は、『NO』を言うことや『怒り』の感情を持つこと自体が良くないこととされ、こうした感情に蓋をしてしまいがちです。まずは、自分の中にある「その時」の感情に気づき、気持ちにぴったりくる言葉をみつけてみましょう。自分も相手も尊重して過不足なく伝える方法を学び、実際の生活でやってみることで、少しずつ対人関係が楽になり、よりよい関係を築いていけると思います。

小田切 由里さん
(有)フェミニストカウンセリング堺所属フェミニストカウンセラー
フェミニストカウンセリング堺及び行政の相談室でカウンセリング担当。女性のグループトレーニング、サポートグループ、CRなどのファシリテーターや、大学などでセクシュアル・ハラスメント相談員として活動している。
- 自分が本当に言いたいことを何ひとつ言えてなかったことが分かった。
- 自己主張することをやめていた相手ともう少し向き合ってみようと思います。
- “Iメッセージ”を丁寧にトレーニングできて本当によかった。
- このセミナーを受けていなかったら会社を辞めていたかも。前向きに考えることができました。