知れば知るほどおもしろい!古典芸能を‘偏愛’する二人のトーク&レクチャーおしゃべり古典サロン
歌舞伎から文楽まで、
知的好奇心をくすぐる人気企画がシリーズ化!
基本情報
vol.1 『伊勢音頭恋寝刃』(いせおんどこいのねたば)
御家騒動、遊郭の風情、男女の恋と縁切り、妖刀での殺し場など、ご当地の伊勢を舞台に展開するサスペンスドラマ。
『伊勢音頭恋寝刃』は、寛政八年(1796)七月に大坂角の芝居で初演されました。この物語は、ご存知の通り、同年五月に伊勢古市の遊郭・油屋で医師の孫福斎が実際に起こした殺人事件を題材にしています。「古市十人斬り」といわれるこの事件は、すぐに伝えられて、各地で芝居にされました。当時の芝居は、ニュースの役割を担っていたのです。その中でも『伊勢音頭恋寝刃』は、上方、江戸でも人気の作品として評判をとり、その後、人形浄瑠璃にもなり、今に残っています。
vol.2 『伊賀越道中双六』(いがごえどうちゅうすごろく)
御家騒動を背景に、親子、夫婦、兄妹といった仇討ちに関わる人たちの数奇な運命を描いた家族ドラマ。全十段という長編の中、義太夫狂言屈指の名作といわれる六段目の「沼津」、そして、八段目の「岡崎」を中心に、「荒木又右衛門三十六人斬り」として有名なご当地「伊賀上野の仇討ち」の段も紹介いたします!
江戸時代、人形浄瑠璃や歌舞伎では「伊賀越物」というジャンルが人気でした。これは、寛永十一年(1634)十一月七日に伊賀上野の鍵屋の辻で岡山藩士の渡辺数馬が義兄の荒木又右衛門と共に仇の河合又五郎を討ち取った実際の事件である「伊賀上野の仇討ち」を題材にした作品を指します。この事件は、曽我兄弟や赤穂浪士の仇討ちと並ぶ「日本三大仇討ち」の一つということもあり、多くの作品が生み出されました。中でも近松半二と近松加作の合作で、天明三年(1783)に大坂竹本座で初演された『伊賀越道中双六』は、「伊賀越物」の代表作として今に残ります。
講師
木ノ下 裕一(木ノ下歌舞伎主宰)
1985年7月4日、和歌山市生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。代表作に『娘道成寺』『黒塚』『東海道四谷怪談—通し上演—』『心中天の網島』『義経千本桜—渡海屋・大物浦—』など。 2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。また、2016年に上演した『勧進帳』の成果に対して、平成28年度文化庁芸術祭新人賞を受賞。平成29年度芸術文化特別奨励制度奨励者。渋谷・コクーン歌舞伎『切られの与三』(2018)の補綴を務めるなど、外部での古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。
田中綾乃(三重大学人文学部准教授)
詳細情報
開催日時 | 【vol.1】 2018年9月9日(日曜日) 14時00分~16時00分 【vol.2】 2019年1月14日(月曜祝日) 14時00分~16時00分 |
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受講料 |
1,000円(当日受付支払い) |
申込 |
以下のいずれかの方法でお申込みください。(先着順・事前申込制)
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クレジット | 主催 三重県文化会館 共催 三重県生涯学習センター |
イベントに関するお問い合わせ先
- 担当部門
- 三重県文化会館トップページ
- 電話番号
- 059-233-1122(チケットカウンター)
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- 〒514-0061 三重県津市一身田上津部田1234
三重県総合文化センター 三重県文化会館