三重県総合文化センター ブログ

取材ボランティアレポート「植木等主演映画上映会『本日ただいま誕生』」

映画タイトル

わが三重県出身の植木等の幻の主演作、それも30数年も行方不明になっていた幻の作品が上映されるというチラシを見てすぐに申し込みをしました。当日、会場へ行き席へ着くと上映前には満席になり、この映画を見たいという人の多さに驚きました。

この映画は、三重県総合博物館の「植木等と昭和の時代展」との連携事業なので上映前に博物館の学芸員と植木さんの付き人だった方の2名から植木等についての話がありました。

テレビがお茶間に置かれるようになった頃にスーダラ節で登場して「無責任シリーズ」や「日本一シリーズ」など30本以上の映画に出演し、昭和と共に生きた植木等の人となりなどを紹介されました。

上映前の解説

映画の内容を紹介しますと、植木等扮する大沢雄平がシベリア抑留中、零下40度を超える極寒の中で凍傷にかかり麻酔薬のない中で両足切断の手術を受け、その後帰国するときに満州の荒野へ置き去りにされるも運良く現地の人に助けられ帰国を果たします。

義足を作ってもらいますが、両足のないことで数々の苦難に遭います。ある時、偶然にも満州の荒野へ大沢を置き去りにした横田と坂本に会いますが、詫びる二人を結局許します。その二人と共に会社を設立して商売を始めますが、一時は景気が良かったものの落ち目となり、最後は横田に会社の資金をすべて持ち逃げされてしまい、潰れてしまいます。

その後、空襲でひとりぼっちになり水商売をしている高子と同居し、養ってもらいますがどん底の生活の中、高子が出て行ってしまいます。

会場の様子

ひとりになった大沢は放浪の果てに頭を剃って托鉢行脚をし、様々な人たちと出会う中で両足のない事を恨んでいた自分を見つめ直します。自分には最初から足がなかったのだという悟りを得、本日生まれ変わって新しい自分が誕生したのだという境地に達し、その後僧侶として生きる大沢の半生を描いたものでした。

喜劇俳優としてのイメージが強い植木等の渾身の演技を見て物語に引き込まれ、彼の別の顔を見た思いがして感動しました。

また、この映画を見て「生命」というものを考えなおす機会を与えていただいたことに、感謝します。

(取材ボランティア:葛山 則子)

取材したイベント

植木等主演映画上映会「本日ただいま誕生」

日時 2017年1月22日(日曜日)13時15分開演
会場 三重県男女共同参画センター1階 多目的ホール

取材ボランティアレポート「名作映画会『シャーロック ピンク色の研究』」

名作映画会

「シャーロック・ホームズ」の映画が生涯学習センターで上映されるのを知って是非観たいと申し込みました。
本好きだった学生時代に読んだ記憶があって、面白かったことは覚えているけれど内容はすっかり忘れている自分に、遠い昔の事だから覚えていなくても仕方ないわと納得しながら視聴覚室へと向かいました。
143席の会場はほぼ満席でこの映画への関心の高さがよく分かり、無料で名作を観ることのできるこの名作映画会を運営してくださっている上映ボランティアの方々に感謝の念で一杯になりました。

さて、内容を少し紹介しますと……。

ポスター

アフガニスタン紛争に軍医として従軍したジョン・ワトスンは負傷して帰国し、戦争による心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩まされています。ジョンがルームシェアの相手をさがしていると、同じくルームシェアの相手をさがしているシャーロックに会います。そして会った時にジョンはシャーロックに軍歴や家族構成など当てられてしまい驚きます。
その頃、ロンドンでは3名の連続服毒自殺事件が発生していました。ジョンとシャーロックが共同で住むベーカー街221Bへ下見に来たところへ、レストレード警部が4人目の自殺者が出たと言ってシャーロックの元へやって来ます。

シャーロックはジョンと一緒に現場へ行きピンク色の洋服を着た女性の遺体を確認しますが、女性のスーツケースがないことに気付くと一人で探しに行ってしまいます。ジョンがベーカー街へ帰ろうとするとある男に廃倉庫に連れ出され、シャーロックを監視するように頼まれるが断ります・・・

犯人を追うシャーロックの正確な推理と頭脳の明晰さ。犯人の車を追跡する時に杖をついて歩いていたはずのジョンが、シャーロックに続いてビルからビルへ飛び移るシーンに「あれっ、足が治ったのかしら」などと息もつかせないストーリーの展開に目はスクリーンに釘付けに。

シャーロックが、携帯電話で呼び出した犯人と、毒入りカプセルをあわや飲もうとするときに、後を追ってきたジョンが犯人を銃で射殺するところでこの事件は解決するのですが、事件現場に現れた「ある男」がシャーロックの兄のマイクロフトだと知り、またまたビックリ。マイクロフトはシャーロックの事を心配して監視をしていたのです。

この映画をワクワクドキドキで見終わってからまた次のシリーズを見たくなり、すっかりシャーロック・ホームズにはまってしまった私に気づいたのでした。

(取材ボランティア:葛山 則子)

レポートしたイベント

名作映画会「シャーロック ピンク色の研究」

日時 2017年2月11日(土曜日)13時30分から15時まで
会場 三重県生涯学習センター2階 視聴覚室

取材ボランティア「三重そうぶんキッズ・シネマスクエア」

2016年12月4日(日曜日)、三重県総合文化センターにおきまして、「キネコ国際映画祭PRESENTS 三重そうぶんキッズ・シネマスクエア2016」が開催されました。

全景

これは、世界中から集めた子どものための映画を上映するイベントで、3歳以上対象の午前のAプログラム、5歳以上対象の午後のBプログラムの2つがあります。

みんな大好き「きかんしゃトーマス」や「しまじろう」といったおなじみのキャラクターだけでなく、「おんなのこの誘い方」なんていう、パパも夢中になれそうな内容もあって、大人もしっかり楽しめる。一つひとつの映画が3分から10分くらいの短いもので、映画の他にも、ステージ上でピエロの演技があったり、弦楽器の生演奏があったり。一番驚いたのは、「ライブ・シネマ」といって、声優さんが目の前で生吹き替えしてくれるもの。え?たった4人しか声優さんいないのに、まるで100人いるみたいだよ?プロの声優さんの声の技ってすばらしいね!

ダンス

声優体験
声優体験の子どもたち

それだけでもびっくりなのに、なんと、なんと!「声優体験ワークショップ」というのがあって、これは、事前に申し込みをした小・中学生が、当日、プロの声優さんによるレッスンを受け、お客様の前で生吹き替えしちゃうという驚きのプログラム!会場には、本格的なマイクが並んでいて、これを体験した子どもたちの中から将来、声優さんを目指す人が出てきても不思議じゃないよ。

読み聞かせ
パパたちによる絵本よみきかせ

他に、「プログラミング・プロジェクションマッピング」といって、自分たちでアニメーションを作ろうというプログラムや、パパによる絵本の読み聞かせなど、わくわくするイベントがいっぱい。ランチマーケットには、人気のカフェが出店しており、おしゃれなサンドイッチなどを売っていて、ついつい、買いすぎちゃったりして。

三重そうぶんキッズシネマスクエア。小さなお子様がいらっしゃるファミリーの方に、ぜひおすすめしたい楽しい、楽しいイベントでした。

(取材ボランティア:海住さつき)

レポートしたイベント

三重そうぶんキッズ・シネマスクエア

日時 2016年12月4日(日曜日)
会場 三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」多目的ホールほか

人形劇
人形劇団やっほ〜さん
ランチマーケット
ランチマーケット
ヴァイオリン
ヴァイオリンの生演奏
まなびぃシアター
まなびぃシアター
プログラミング
プログラミングワークショップ
会場
会場の様子

「田槙奈緒さんの冬の窓アート」完成しました!

2016年12月18日(日曜日)、すっきり晴れた気持ちの良い冬の日、アートショップMikke(みっけ)で「田槙奈緒さんの冬の窓アート」ライブペインティングを開催しました。

窓アート1

[ 9時30分頃 ] 
大きな窓の前で、田槙さんはアイデアスケッチを手に、イメージを膨らませます。 

窓のサイズは、なんと 縦4.1m×横4.6m!

窓アート2

15cmほどの紙に描かれたアイデアスケッチ。
創作中、ずっと田槙さんの手元にありました。

 

窓アート3


この大きな窓は、メインエントランスから階段を上がったところのアートショップMikkeの中にあります。

メインエントランスから見上げると、ライブペインティングの様子が見られるので往来するたくさんのお客様にもご覧いただきました。

 

窓アート4

[ 13時30分頃 ] 
お昼休憩をはさんで、左側へ移動。

天使たちが登場しました。

 

窓アート5

[ 15時30分頃 ] 
窓の上部が描かれ、足場が取り払われました。

この頃には熱心に写真を撮る方も増えてきました。

 

窓アート6

田槙さんの手元を見ると、うさぎとりすと目が合いました。

可愛い!

 

窓アート7

[ 15時45分頃 ] 
終盤に近づいても、田槙さんの集中力は落ちません。

昼食以外に休憩することもなく、細部まで一心に描いていきます。

 

窓アート8

今回の窓アートのテーマは、おかしのいえを舞台にした「ヘンゼルとグレーテル」。

実は、2017年2月12日(日曜日)に三重県総合文化センター 大ホールで開催される「『ヘンゼルとグレーテル』スライドコンサート」のイラストレーションを田槙さんが担当します。

このコンサートは、生演奏と書き下ろしのイラストを組み合わせてお届けする音楽会です。

スライドコンサートに出演される三重フィルハーモニー交響楽団の方も、多数見に来ていただきました。

「ヘンゼルとグレーテル」スライドコンサートの情報はこちら

 

ライブペインティング中は、間近で熱心にご覧になる方、RIZ CAFEでコーヒーを飲んでゆったりご覧になる方、楽しみ方は様々でした。

見に来ていただいた方にお話を伺ったところ、
「毎年楽しみにしている。今年はまた昨年と違った感じの絵だね。」
「たまたま来たら高いところで絵を描かれていて驚いた。窓が華やいでいいですね。下書きなし? ほんとに!?」
「昨年、窓アートを見て感動して、今年もあると知って来ました。今年の絵も可愛い!」
「何を使って描いてるんですか?」(←ポスターカラーです。)
など、皆さま大きな絵の迫力に圧倒されつつも、可愛らしい雰囲気の絵に心和んでいただいたようです。

 

[ 16時40分頃 ] 

完成!

窓アート9

タイトル「白い贈り物」

作者:田槙奈緒さんからのメッセージ。
「『ヘンゼルとグレーテル』の天使が出てくるシーンを楽しくイメージして描きました。ゆったりと絵を見ながら過ごしてもらえたらと思います。2月までイベントも色々あるので、ワクワク感も感じてもらえたらうれしいなぁ。」

この窓アートは、2017年2月12日(日曜日)まで展示します。
夜はライトアップして、昼間とはまた違った雰囲気をお楽しみいただけます。


●田槙奈緒さんの冬の窓アート

2017年2月12日(日曜日)まで
展示場所:文化会館1階 アートショップMikke(みっけ)

田槙奈緒さんの冬の窓アート詳細ページへのリンク


●アートショップMikke(みっけ)

窓アート10

田槙さんがパッケージイラストを手掛けた「大地のおやつ」シリーズもお取り扱い中!

アートショップMikke詳細ページへのリンク

 

●「ヘンゼルとグレーテル」スライドコンサート

2017年2月12日(日曜日) 三重県文化会館 大ホール

「ヘンゼルとグレーテル」スライドコンサート詳細ページへのリンク

取材ボランティアレポート「男女共同参画フォーラム みえの男女(ひと)2016」

チラシの、「介護離職ゼロへ!」という大きな文字を見た瞬間、これは絶対に行かなければ!と思い、受講を申し込みました。現在、年間10万人が介護のために離職・転職しているというデータがあり、その数字は今後、減るどころか増えるのではないかと言われているのに、ゼロにできるの???

午前中の分科会は「どう活かす?伊勢志摩サミット どう活かす!女性の能力」に参加。女性の地位が低い日本だが、現状を嘆いていても始まらない。サミット開催県として、先頭を切ってがんばっていこうというポジティブな意見でまとまりました。わりと少人数で、お茶とお菓子のサービスもあり、和気あいあいとしていてとても楽しかったです。

フォーラム写真

午後は、基調講演とパネルディスカッション。大きな会場が満席で、始まる前から熱気にあふれていました。介護は、する側、される側のいずれか、あるいは両方の立場で、すべての人にふりかかってくる問題。介護保険や介護休業制度など、いろいろ整備はされているけれど、結局、当事者になってみないと、自分にとって何が必要で、どう利用すればいいのかわからない。やっとわかったと思ったら今度は制度が変わっていた・・・みたいなことの繰り返しで、本当に難しい。

それに、どこまでやっても、もっとできることがあるんじゃないか、このやり方でいいのだろうか・・・と迷うことばかり。誰かに相談するといっても、具体的なことは、家族の個人情報に触れるから、なかなか難しい。

そんなもやもやした気持ちが、パネリストの方たちのお話を聞いているうちに、どんどん軽くなっていって、ああ、やっぱり、専門家の方のお話を聞くべきなんだなあと実感。

フォーラム写真

特に、
「介護する権利」には、介護する人自身の就労の権利も含まれている。なぜなら、仕事をやめてまで介護するということになると、その人の生活が成りたたない。同時に「介護される権利」もあって、仕事をやめてまで介護するということになると、介護される人の側に、申し訳ないという心理的負担が生じるから。

という言葉は身にしみました。そうだよね、介護する人、される人がお互いに申し訳ないと思いながら、本音が言えないで苦しむなんて、絶対長続きしない。じゃあ、そうならないために、どうすればいの?
答えは、

介護は、「いかに一人で看ないか」が重要。
自分だけで看ないというケア責任を果たそう!

なんだそうです。自分だけで看ないということは、家族全員が交替で看るということももちろんあるけれど、それ以上に、いろいろ整備されつつある制度をうまく使っていってほしいということを、パネリストの皆さんが強調されていました。たしかに、お話を聞いていると、介護に関する制度はとてもよくできている。だけど、当事者になるまで無関心でいるために、いざという時、どういう制度があって、どういうふうに活用すればいいのかがわからないから、うまく使うことができず、介護する人に負担がかかり、そのせいで介護される人にも疲労がたまっていく。

フォーラム写真

介護を取り巻く環境はひとりひとり違うので、「こうすればいい!という唯一の解答はありません」というのが今日の結論だったけれど、介護地獄に陥らない方法はあるんじゃないか、それには、まず、「介護離職ゼロ」をめざし、あきらめずによりよい明日を信じてがんばろうという前向きな気持ちで会場を後にすることができました。

介護は介護だけの問題ではなく、働き方や家族のあり方、そして、幸せって何なの?という、人として生きていく上での大きな課題すべてとリンクしているからこそ、一人では解決できない難しさがあるけれど、みんなで知恵を出し合えばきっといい方向へと進んでいくに違いない。本当にいい勉強をさせていただきました。ありがとうございました。

(取材ボランティア:海住さつき)

レポートしたイベント

男女共同参画フォーラム〜みえの男女(ひと)201〜
企業も人も幸せになる、これからのWork & Life Style 仕事と介護の両立編

日時 2016年11月6日(日曜日)10時から16時まで
会場 三重県男女共同参画センター セミナー室A、B、Cほか
講師 【基調講演】土堤内昭雄さん(ニッセイ基礎研究所主任研究員)
【パネルディスカッション】
コーディネーター:土堤内昭雄さん
パネリスト:平山亮さん(東京都健康長寿医療センター研究所 研究員)、平井千恵子さん(三重労働局雇用環境・均等室 室長)、久保田久美さん((一社)三重県介護支援専門員協会 理事 主任介護支援専門員)

取材ボランティアレポート みえミュージアムセミナー 松浦武四郎記念館「世にも稀なる蝦夷屏風」

三重県生涯学習センター3階 まなびぃ場情報コーナー「みるシル」で、松浦武四郎記念館主任学芸員山本命さんによるセミナーが開催されました。

山本学芸員

松浦武四郎の実家には、高さが約180センチ、幅が約370センチという巨大な屏風があり、「蝦夷屏風」と呼ばれてきたそうですが、平成25年度から26年度にかけて2年がかりで行った保存修理がようやく終了し、現在、松浦武四郎記念館で公開中。今回のセミナーでは、武四郎さんについて初めてわかったおもしろいエピソードなどが聞けるにちがいないと思い、わくわくしながら参加しました。

会場の様子

特に知りたかったのは、なぜ、武四郎さんは、書簡や領収書類を、わざわざ屏風に貼って保存させたのか?ということ。
武四郎さんは、実家に書簡類を送るに際して、甥っ子に細かく指示を出し、絶対屏風にするように、しかも、表裏両面に貼るようにと命じています。

なぜ?

だって、お手紙とか領収書って、小さいでしょ?
普通は、ノートみたいなものに貼って保管するんじゃないの?

その疑問に、山本学芸員はたちどころに答えてくれました。

【答】だって、巻物にしたら、ポータブルでしょ?持ち運びに便利でしょ?松浦家に見に来た近所の人が、「ちょっと貸してよ…」って言って来たら断れないじゃない?
そしたら、後から返してって言った時「ごめん!なくしちゃった…」と言われて散逸するよね?だから絶対ぜーったいに!巨大屏風でなくちゃダメ!

・・・というような内容のお手紙も残っているとかで、武四郎さんってすごいね。

そこまで見通して、きちんと史料を残し、しかも、屏風にすることで、結果的に松浦家ではずーっと八畳間に出しっぱなしだったわけだから、たくさんの人の目に触れることができて、歴史的価値に気づいた人がどれだけいたかはわからないけれども、貴重な歴史が埋もれずに現代まで受け継がれてきたわけです。

歴史を風化させないためには、”後世の人間に絶対に守るんだ!”という気合いがないといけない!ということを武四郎さんに教えられたセミナーでした。

(取材ボランティア:海住さつき)

取材ボランティアレポート「わたしはマララ」

2016年10月1日(土曜日)に開催された「わたしはマララ」の上映会に参加させていただきました。上映に先立ち、三重の女性史研究会所属の佐藤ゆかりさんから、三重県内男女共同参画連携映画祭の発展的な歴史経過を伺いました。次いで、ジョイセフの小野美智代さんからは、発展途上国における女性の妊娠・出産・中絶による死亡率の高さ、また彼女らのおかれた苦しみの連鎖のお話を伺いました。マララは、苦しい立場におかれている女性がいる国の中で、大きく声を上げた勇気ある女性でした。

会場の様子

マララの名前は、彼女が2014年に史上最年少でノーベル平和賞を受賞したことでメディアが連日彼女の報道を繰り返して以来、私の耳に強く残っていました。タリバンの放った銃弾で瀕死の重体に陥りながら奇跡的な回復ができたのは、彼女でなければ成せない使命があったからなのだと思わずにはおれません。今回マララの映画を見て、さらにこの気持ちを強くしました。

マララの父親は教育者でした。父親はマララが生まれたとき、300年も続く家族の男ばかりの家系図の中へマララの名前を書き込んだのです。“マララ”とは“勇気“という意味でした。マララは幼い頃から一日中学校で時を過ごしました。父親が語る言葉の一つ一つが地肌からマララの中に染み入っていったに違いありません。父親は吃音がありましたが、それに負けず、自分を懸命に語り、炎のような演説をしたそうです。その熱情がマララに受け継がれていったのです。

プレトーク

マララは、自分の人生は父親が与えたものではない、自分が選んだものだと語っていました。しかし、地肌から染みた父親の教育の力があったからこそ、父親から学び取ったものへの深い感謝の思いが、マララを強い行動へと駆り立てていったのだと思えます。マララは、これからも人権を侵害されたままの状況にある全世界の女性たちのために歩み続けると強く断言しています。まだ10代のマララがこれからどんな活動をしていくのかとても期待が膨らみます。幼少時代に親から受けた十二分の愛情・教育への感謝の気持ちを病む人のために使い切っていったナイチンゲールのように、マララもまた深い感謝を持って世界の女性を救う大きな存在になっていくに違いありません。今回は良い講演と映画を本当にありがとうございました。

(取材ボランティア:ペンネーム興味津々子)

レポートした講座

三重県内男女共同参画連携映画祭2016 10周年記念上映「わたしはマララ」

日時 2016年10月1日 13時30分開演
会場 三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」多目的ホール
講師 佐藤ゆかりさん(三重の女性史研究会 事務局長)
小野美智代さん(公益財団法人ジョイセフ 市民社会連携グループディレクター)

取材ボランティアレポート「楽楽文楽塾〜人形編〜」

実は、大人になってから、「文楽」を観たことがない私。
今回、タイトルが「楽楽文楽塾」となっていて
「塾?ということは、文楽初心者の私でも大丈夫かな?」とおそるおそる参加してみて、大正解。

文楽塾講師

最初に、上方伝統芸能がご専門の森西真弓先生の講演があり、数々の名作を残した浄瑠璃界の巨人、近松門左衛門についてみっちり教えていただきました。
続いて、数々の賞を受賞されている人形浄瑠璃文楽座の吉田一輔さんによる人形の操作方法の解説と実演。
途中で、観客の中から3名の方に実際に人形を触って動かす体験をしてもらうというサプライズがあって、最後に短い舞台鑑賞をして終わるという、本当に盛りだくさんな内容で、あっという間に2時間が過ぎていきました。

文楽塾

森西先生のお話は本当におもしろく、もともと士族の生まれであった近松門左衛門が人形浄瑠璃に惹かれていき、周囲の猛反対を押し切って芸能の世界に身を投じる覚悟を決めた経緯や、紆余曲折あり、一時浄瑠璃の世界を離れ、歌舞伎の世界で仕事をしていたが、50歳で再び浄瑠璃の世界に戻り、「世話物」という町人を主人公とした人間の弱さや情を描く新しいジャンルを確立していったという話が様々なエピソードと共に語られていき、ぐいぐい引き込まれていきました。
中学生か高校生の時に、森西先生の講義を聞きたかったなあ、そうすれば、もっと伝統文芸に親しむことができたのに。

今回、舞台は本当に短い演目だけだったので、ぜひ、本物を文楽劇場に行って観てみたい。吉田一輔さんは、お姫様役がピカイチだと森西先生がおっしゃっていましたが、本当に人形の仕草のひとつひとつが色っぽく、ゾクゾクしました。和服を着た女性の色気は、自然ににじみ出てくるものではなく、姿勢から立ち方、座り方、手の使い方まで、ひとつひとつ厳しい鍛錬の結果身につくものなんですね。勉強になりました。

(取材ボランティア:海住さつき)

レポートした講座

楽楽文楽塾〜人形編〜

日時 2016年9月30日(金曜日)13時30分開講
会場 三重県文化会館小ホール
講師 森西真弓さん(大阪樟蔭女子大学 学芸学部 国文学科教授)
ゲスト 吉田 一輔さん 吉田 簑太郎さん 吉田 簑悠さん(人形浄瑠璃文楽座 人形)

取材ボランティアレポート「見る・知る・巡る!みえミュージアムセミナーの先ドリ!セミナー」

9月から11月にかけて、三重県内のミュージアム6館が三重県総合文化センターを会場に行うセミナーのスタートとして、記念講演会が開催されました。
講師は、今年の4月から三重県立美術館の館長としてご活躍の速水豊さん。

講師

「幻のミュージアム」と題して、構想はされたけれども実在しなかった(つまり実際に建築にはいたらなかった)美術館を3つ紹介。西洋美術が日本に紹介されたばかりのころ、日本画とは全然違うコンセプトの油絵や彫刻などを見てワクワクドキドキした人があちこちにいて、その感動を多くの人に味わってもらいたい!という熱意が「美術館構想」になったのだということが伝わってくるエピソードで、明治・大正期にタイムスリップしてみたくなりました。自分がロダンの彫刻を生で見た最初の日本人だぜ!なんて、かっこいいよなあ・・・

シンポジウム

2部は、シンポジウムミュージアムトーク!「私のイチオシ」と題して、県内6つのミュージアムの学芸員さんが、自館のイチオシを紹介。たくさんある「イチオシ」の中から選ばれたひとつだから、学芸員さんたちの愛があふれていて、続きが聞きたくなりました。
・・・と思ったら、何と!続きが聞けるらしい。9月7日から、各ミュージアムの学芸員さんを講師にお招きしたセミナーが始まるそうで、全制覇するぞ〜!
芸術の秋がやってきた!今年は、みえミュージアムセミナーで、どっぷり!アートにつかろうと思っています。

(取材ボランティア:海住さつき)

全体

レポートした講座

見る・知る・巡る!みえミュージアムセミナーの先ドリ!セミナー

日時 2016年9月3日(日曜日)
会場 三重県文化会館 レセプションルーム
講師 速水 豊さん(三重県立美術館 館長)ほか

取材ボランティアレポート「藤堂高虎像 異能の武将の肖像」

講師写真

2016年8月6日にみえアカデミックセミナー2016に参加しました。三重大学の山口泰弘教授による、「藤堂高虎像 異能の武将の肖像」という講座でした。地元の大名の話ということで、満員状態であり、レセプションルームは机が取り除かれ、部屋いっぱいに椅子が並べられてありました。私は、高虎像ということなので、どういう英雄であったかという話があるものとばかり思っていたのですが、題名通り肖像画そのものの話でしたので、いささか意外でした。しかし、肖像画の見方について深く学んだことがなかったので、とても興味深く聞かせていただきました。

講座の様子

神として描かれるときには、「束帯」を着け、「上畳」に座して、頭上には「あげ幕」が描かれているということで、菅原道真(天神)、豊臣秀吉(豊国大明神)、徳川家康(東照大権現)をあげられました。その3人については、歴史を学ぶ中でよく耳にし、神としての肖像画にも見覚えがありました。しかし、高虎にも同じ形式で、神として描かれた像があったのです。「束帯」「上畳」「あげ幕」の中で端座する高虎の顔は、人生を戦いきって造り上げてきた深みのある人間高虎の表情をそぎ落とし、理知的で引き締まった表情をしているように見えました。
肖像画には「紙形」と言われる頭から首までのスケッチが元になっているのだそうです。
当時の服装はほとんど同じなので、紙形が一枚あれば、何枚でも肖像画が書けたのだと聞いて驚きました。高虎には、人としての紙形と、神としての紙形の2つをもとにした何枚もの肖像画が残っています。それだけ慕われた武将だったということでしょうか。

講座の様子

最後に、いままで歴史教科書に掲載されてきた肖像画についてのお話がありました。その中のいくつかは、近年の詳細な研究の結果、違う人のものであると判明し、今では、「伝※※像」などのように書かれているということでした。これからも研究が進めば、また新しい疑いのものが浮上してくるかもしれません。画かれた当時には明確な事実が伝えられていたであろうものが、どの時点で間違っていったのか、とても不思議に思います。長い歴史の中で、肖像画もさまざまな浮き沈みを経験していくことがあるのかと思うと、画中の人物の心の痛みが伝わってくるように感じました。

今回は耳新しいお話を聞くことができ、肖像画を見る新しい目が開かれた気がいたします。本当にありがとうございました。

(取材ボランティア:興味津々子)

レポートした講座

みえアカデミックセミナー2016・三重大学公開セミナー

日時 2016年8月6日(土曜日)13時30分開講
会場 三重県文化会館 レセプションルーム
講師 三重大学 教育学部 教授 山口 泰弘さん

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