1. 信頼に応える充実の「サービス」「サポート」

  ホテルやコンビニエンスストアといった業態では当たり前に進んでいる予約システム(お客様をお待たせしない対応)や決済サービス(選べる支払方法)ですが、公立文化施設での導入事例は極めて少なく、早い時期から積極的に取組んできた私たちの貸館業務のスマート化は、他館からの視察も多く、高く評価されています。また多様化・高度化するニーズに対応したオプションサービス「おまかせサービス」の利用も好調です。  今後は、利用者の利便性を考え、より簡単でわかりやすいサービス・サポートを継続してまいります。またオプションサービスについては、ニーズに即したメニューや内容の見直しを進めます。  

2. プロフェッショナルな人材による信頼の「品質」

 三重県総合文化センターが開館当初と変わりなく利用できるよう、貸館施設の環境、備品の日常的な点検整備・保守点検に加え、予防的修繕を積極的に行っています。さらに、劇場には不可欠な照明・音響といった専門技術資格の取得に加え、サービス接遇検定2級以上の全員取得を目指すなど、推進体制を常に高い水準で維持しています。  今後は、上記に加えて「サービス介助基礎研修」を部門全員で受講し、車いす操作や視覚障がい体験など介助の基礎を学びます。

3. 三重の劇場をリードする信頼の「安全」「安心」

 貸館の専門部門として年間7,000件を超える施設利用を対応していく中で、さまざまなケースに遭遇します。貸館対応スキルと危機管理意識を磨くOJTの機会には事欠きません。特に、舞台作業者の安全性確保においては、三重県のリーディングホールとしてリーダーシップを発揮し、最も高い安全意識と運用で、開館以来、人身事故ゼロ(貸館業務)を更新中です。  一方、照明や音響といった専用設備の老朽化対策(大規模改修)についても、施設設置者と綿密に連携を取りながら、迅速・適切な処置を心がけてまいりました。今後も長期保全計画の新規策定等、開館当時の機能を損なうことのないようできる限りの維持・更新に努めます。

4. 地域に必要とされる劇場ならではの取組みの充実

 劇場をはじめとした文化施設は、芸術家や文化団体、また一部の愛好家だけのものではなく、あらゆる人々が豊かな生活を送る上で不可欠なものであるとともに、現代社会において人と人をつなぐ重要な役割を担っています。
 私たちは、一人でも多くのお客様にご利用いただける施設をめざし、文化芸術の振興を通じて地域における社会参加の機会の拡充に取組むべく、学校向け社会見学の実施『劇場法第15条(学校教育との連携)』や、障がいのある方を対象とした劇場見学の実施『文化芸術基本法第2条(基本理念)等』、関係法令の趣旨に則った取組みにも注力してまいります。
 令和2年度は、社会見学事業の運営体制を見直し、ノウハウの共有や事業推進力の更なる向上をめざします。