幻のミュージアム-明治・大正期の3つの美術館構想-の事業報告
9月から11月にかけて開催される、みえミュージアムセミナーの先ドリとして、基調講演とシンポジウムを開催しました。
第1部の基調講演では、今年度、三重県立美術館の館長に就任された速水豊さんに、日本に美術館がほとんど存在しなかった明治・大正期に画家の高橋由一、武者小路実篤・志賀直哉らの白樺派、前衛画家の中原実が構想した、3つの幻のミュージアムについてCGなどを使いながら解説されました。明治になり、西洋の絵画を見る機会を得た人が、それぞれ個人の感動をみんなと共有したいという思いから美術館を構想したのではないか、その思いは現在の美術館にも通じるものがあると語られました。
第2部のシンポジウムでは、今年度ミュージアムセミナーに参加される6館の学芸員さんが「ミュージアムトーク!!「私のイチオシ」~見たいものと見せたいものの差から展示のあり方を考える~」と題して、それぞれの学芸員さんのお気に入りの作品をもとに、展示のあり方について様々な視点から語っていただきました。作品への愛情、苦労、取組みなど、展示を見るだけではわからない学芸員さんたちの説明に、参加者の皆さんも熱心に耳をかたむけていました。
- 意義のあるセミナーだった。速水館長のお話は興味深かった。シンポジウムはそれぞれ特徴をご披露いただきチャンスがあれば行ってみたいと痛感。
- 速水館長のお話は非常に深く感動しました。単なる絵画とか彫刻のお話、作家のお話ではなく、とても良い勉強になりました。
- 学芸員のご苦労等をよく知ることができました。非常に良かったです。