りょうがん所長のつぶやき

大切なもの

「大切なもの」山崎朋子さんのうたを、やたら最近、人前で歌っている。

たいせつなものってなんだろう・・
そう考えた時、それは、数字やカタチにあらわせないものと感じている。
お金であったり、地位であったり、成績であったりそれが、そのひとの評価としてとらえられている。
学校でも社会でも・・
大切なものは、見えないものかも。
 
星野富弘さんのエッセイのなかで、こんなことが語られていました。
「いのちが、一番大切だと思っていた頃、生きるのが苦しかった。
いのちより、大切なものがあると 知った日から 生きているのが嬉しかった。」と
いのちより大切なもの、人は生きている日々のなかで、大切なものに気づくことができるのだろうか・・
それに気づくことが、しあわせだと感じることなんだろうか・・・
歌いながら、考える。 
歌詞は、独りきりじゃないことを教えてくれた君、その想いが大切なものだと伝えてくれている・・・
 
随分前に、そっと自宅のポストにいれられていた広告に、こんなことが書かれていた。

「失うまえに」
 空腹をかかえて はじめて 食べられる幸せに気づきます。
 病気になって  はじめて 健康のありがたさに気づきます。
 人は、なにかを失った後で やっと本当の価値を知り 
 時として悔やむものかも知れません。
 失う前に、大切なものに気づくことができれば・・・
 くらしの中に 喜びをさがし ありがたさに 気づいていくことができれば・・・
 そうすれば その喜びの心 感謝の心が また 次の喜びを招くことになるでしょう。

大切なものは、ひとそれぞれにあるとおもう。家族であったり、こどもや恋人だったり
ただ、失う前に、大切なことだと気づき、やさしく大切にすることができたら・・・


あるお母さんからのお手紙より 
父をおもう健気な子どもの心に、心揺さぶられる・・・

4歳になる娘が、字を教えてほしいといってきたので、どうせ、すぐ飽きるだろうと思いつつも、毎晩教えていた。
ある日、娘の通っている保育園の先生から電話があった。
〇〇ちゃんから、「神様に手紙を届けてほしい!」って言われたんです。
こっそり中を読んでみたら、「いい子にするので、パパを返してください。お願いします。」と書いてあったそうだ。
旦那は去年、交通事故で他界した。
字を覚えたかったのは、神様に手紙を書くためだったんだ。
受話器をもったまま、私も先生も、泣いてしまった。
「もう少ししたら、パパが戻ってくるんだよ~!」
最近、娘が明るい声を出す意味がこれでやっとつながった。
娘の心と、写真にしか残っていない旦那を思って、涙が止まらない・・・

たいせつなもの・・ひとりじゃないこと、ひとりにさせないこと・・・ 
そして、失う前に気づくことができれば・・・どれだけしあわせか・・・
そう想い、これから「しあわせの種」を自分なりに探そうと思うのです。
これで「りょうがん所長のつぶやき」を最後のメッセージとしたいと思います。
6年間つぶやき、それをうけとめてくれた方々に感謝します。ありがとうございました!
そして共に今をふんばりましょうネ!!
I believe in future 信じてる♪♪

万謝 三重県生涯学習センター 所長 長島りょうがん

家族写真

家族をテーマにした、市民が企画した写真展があった。

そこには、笑顔の家族、赤ちゃんの素敵な微笑み、たくさんの写真から、あたたかい空気が流れていた。
そんな、写真のなかに、ボロボロの随分、時が流れた一枚の家族写真があった。 
たちどまり見ていると、解説をしてくれる人がそばにきて、お話をしてくれた。
聴いているうちに心の中で、あたたかい涙が流れてきた気がして、上を見た。

写真の送り主は、中学2年生で母をなくし、それから父親ひとりで兄弟は育てられたという。
いつもきびしい父親は、遊んでもくれない、旅行にもいかない、小遣いももらえない、目があえば叱ることしかなく、いつしか3人の兄弟は父親が大嫌いな存在になった。
ただ、いつも父親が微笑んでいたのは、お酒を飲みながら金庫の前にいる時だけだった。
高校3年のとき、父が胃がんになり、長い入院となった。
兄弟は、だれもお見舞いにいかなかった。
大嫌いな父が早くいなくなったら、とさえ思っていた。

就職がきまり、仕事に行きだした頃に、父親が亡くなった。
残された3人は、父がいつも微笑んでいた金庫の中に、お金があるにちがいない!そう思い、古い父の金庫の前にあつまり、金庫をあけたのです。
 
最初に、出てきたのは、札束のようでした。でもよく見ると、一番下の弟の小学時代のテストで、満点で花丸がいっぱいつけてもらったものでした。
「なんや!お札とちがうやん!もっとええもんあるはずや!」
手を伸ばして出てきたものは、2番目の弟の唯一もらった「よい歯のコンクール」での金賞の賞状でした。
「なんで、こんなもん、大切にとっとるんや!もっとええもんあるはずや!そやなかったら、あの父ちゃんは、この金庫の前で笑わんって!」

次にとりだしたのは、一番上の兄が父に昔、唯一プレゼントした肩もみ券でした。
一度も使われず、大切に金庫にしまわれていた手作りのプレゼント・・・
「こんなもんばっかりで、なにうれしかったんやろ!」なぜか3人は涙目になりながら、金庫の奥にあるものをみつけました。
それは、桐の箱に入ったものでした。
桐の箱をあけると 中2のとき、母が亡くなる前に、みんなで、家の玄関前で、肩をくんで、それを父と母がうれしそうに笑っている家族写真でした。  
父親が大切にしまっていたものは、家族の宝ものばかりでした。ボロボロになってでてきた家族写真・・・
5人の微笑む姿の写真、父がそっと取り出し、微笑み、語りかけていたのだと思うと、独りで逝った父に申しわけなく、金庫の前で、3人で泣きながら謝ったというのです。
父は、家族を愛してくれていたんだと・・
桐の箱に入った、家族写真・・・いま、それが、ここに展示されている。 
辛いことを乗り越え、やっと想いが重なり合い、つながった家族の姿がここにある。

様々なカタチで僕たちは生きている。 
想いが重なり合い、絆の糸が強くしなやかに結ばれていくことを願い、たおやかに生きている・・そう思う。


万謝 三重県生涯学習センター 所長 長島りょうがん

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