学校向け文化体験プログラム
和文化体験学習「平安時代 十二単&束帯の歴史と着装体験」

開催日
2017年7月4日(火曜日)
開催時間
9時35分から12時15分まで
開催場所
明和町立斎宮小学校
講師
小林豊子きもの学院 橋本豊梢さん ほか4名
参加児童数
6年生 58名
モデルの先生へ十二単を着つける
十二単の着つけの様子

明和町立斎宮小学校6年生のみなさんに、和文化体験学習~十二単と束帯の歴史と着付け体験~」の授業をお届けしました。

子どもたちが会場へ入ると、束帯と単衣をまとったモデルの先生と女房姿の講師陣がお出迎え。いつもと違った先生たちの姿に子どもたちから、わぁっと歓声が上がります。


授業開始のあいさつの後、十二単の着付けを見学します。たった二本の紐だけを使って、手早く、そして美しく十二単を着付けていく講師たちを子どもたちは熱心に見つめていました。

真剣なまなざしで講師の話を聞きました

着付けの様子を見ながら、講師から十二単や平安時代に関する解説を聞きます。
装束はたくさんの蚕の命を使って作られているので装束にも深い礼をすること、「十二単」は俗称であり、正式な名前ではないこと(正式名称は「公家女房唐衣裳装束姿/くげにょうぼうからぎぬもしょうぞくすがた」)など、講師の解説を興味深げに聞いていました。

着装体験の様子

いよいよ十二単・束帯の着装体験です。
講師から、十二単・束帯にはサイズという概念がなく、先生が着ていた大きい装束をそのまま自分たち子どもが着ると説明され、驚きの声が上がりました。
重さを体験してみたいと十二単を選んだ男の子や、せっかくの機会だからと束帯を選んだ女の子もいました。どの子どもたちも着付けてもらう時のすこし緊張した表情や、記念撮影時のきらきらしたうれしそうな笑顔がとても印象的でした。
実際に身に着けてみると「重いとは思っていたけど、あんなに重いとは思わなかった」「着るのにあんなに手間がかかるとは思わなかった」など、体験してみないとわからないことをたくさん学ぶことができました。


繭玉をみる
「繭玉」を実際に見てみました
自分の順番を待つ間は平安時代や十二単に関するクイズに挑戦します。
講師から、十二単は洗うことができなかったのでお香をつかってにおいをごまかしていたことを聞いたり、十二単の原材料である「繭玉」を実際に見せてもらったりと、平安時代について理解を深めることができました。
当時のお香を再現した香袋のにおいをかいだ際に「(近くの)いつきのみや歴史体験館のにおいだ!」と評する斎宮小学校らしい一幕も。
クイズの内容以外のことも講師へ積極的に質問し、授業で習ったことをさらに掘り下げて学ぶことができた授業でした。

授業の様子

  • ドキドキしながら順番を待ちます
  • 十二単の着装の様子
  • 束帯の着装の様子
  • 十二単の後ろ側の様子
  • 意外と大きい束帯
  • 歩いてみた
    十二単で歩くのはとっても大変でした

プログラム内容

  1. 「十二」にまつわるお話
  2. モデルの先生に着装しながら解説(十二単・束帯について)
  3. 「空蝉」の完成
  4. 子どもたちが、十二単と束帯を着る
  5. 十二単にまつわるクイズ

参加者の声

  • 昔の人がこういう服を着ていたことは知っていたけど、こんなに重いのを着ていたのはビックリでした。
  • 私はこの体験をして、斎宮に生まれて良かったと改めて思うことができました。
  • あんな重たい物を毎回毎回着つけてもらって、着つける方も着つけられる方も大変だったと思いました。
  • 実際に一人ひとり体験できるので、とても興味をもち、平安時代のくらしについての理解が深まりうれしそうでした(先生)