学校向け文化体験プログラム
伝統文化を体感「三重の伝統文化を体験しよう!(狂言)」

開催日
2016年11月18日(金曜日)
開催時間
13時45分から15時20分まで
開催場所
津市立西が丘小学校
講師
三重県能楽連盟 森 浩一 さん ほか
参加児童
6年生 136名

津市立西が丘小学校に狂言の体験授業を届けてきました。

まずは講師の森浩一さんから、あいさつや声をしっかり出して自分の気持ちを伝えること、自分より人を立てて行動することの大切さなど人生の大先輩からの教えのお話がありました。そして、狂言と能の違いや舞台や流派についての説明の後、実際に能・狂言での泣き方・笑い方の違いを演じたり、扇子を使っての表現を見せたり、子どもたちも神妙な面持ちでじっと聞いていました。

次に、講師の家に伝わる面(おもて)の見学です。途中「早く進んで」と言われるくらい、美しい扇に見とれている子もいました。

そして、いよいよ『柿山伏』がはじまりました。西が丘小学校の子どもたちは、事前に国語で学習しており、登場人物の関係、場面の描写を迫力ある生の演技で確認できたのでしょう、「うんうん」と頷きながら鑑賞していました。

『附子』は太郎冠者と次郎冠者が水あめを奪い合う様子、帰って来た主人に理由を聞かれ、泣いて詫びる様子、水あめをトリカブトだと教えられ、扇であおぎ、毒気を自分から遠くへ逃がす場面のダイジェスト版での鑑賞です。はじめのお話で習った、扇を使った表現が随所に見られ、隣の子と顔を見合わせながら笑い、いつの間にか狂言を楽しんでいるようでした。鑑賞の後は、質疑応答の時間です。「今までどんな気持ちで続けられてきたのですか」「いやだなと思ったことはないのですか」等の質問、「おもしろい仕草がたくさんあった」「歩き方にすごく技術があると思った」との感想がありました。「これで最後です」の先生の声にも挙手が止まらず、子どもたちにとって特別な時間になっていることが伝わってきました。

  1. 声を大きく出すことの大切さ・狂言のお話    (舞台について、狂言と能の違いなど)
  2. 面・扇子・衣装の見学
  3. 『柿山伏』の鑑賞
  4. 『附子』の鑑賞
  5. 質疑応答、感想を述べる

文化体験パートナーシップ活動推進事業



参加者の声

  • 本当に歩いているのかうたがうくらい静かでびっくりしました。
  • 目の前で見ると教科書では感じられない迫力や足音など全て伝わってきました。
  • 『柿山伏』のからすおけの上でぴたっと止まっていたのはすごいと思いました。
  • 『柿山伏』の柿を食べる時の音、種をはきすてる時の音が本当に柿を食べているかのようにリアルでした。
  • 扇子の「鶴」や「竹」「紅葉」など和な感じがあっていいなと思いました。
  • 『附子』のアメのとりあいは、ぼくの弟とのケンカといっしょだなと思いました。
  • 自分の意見を言うこと・伝えることで何が大切なのかがかりました。これからは、しっかりと自分の意見を言うこと・伝えるということをじっこうしていきたいと思います。
  • 自分より他の人を優先する気持ちでいなさいと言っていました。これは、私の母も同じことを前に言っていたので、実行していけたらいいなと思いました。
  • あいさつについてお話しされて、とても心にひびきました。なので、その後もあいづちを打って、なるべく笑顔でいました。私がそういう行動をしたのは、心から”あいさつ”が大切だと思ったからです。